整骨院と整体院の違いとは？ 目的別の選び方やそのポイントを解説 2023年5月26日

体の痛みや不調があるとき、整体院と整骨院のどちらを利用したら良いのか判断に迷ったことはありませんか。整体院と整骨院はよく似たイメージがありますが、受けられる施術の内容や目的はそれぞれ異なります。ここでは、整体院と整骨院の違いや、自分に合った選び方について解説します。

整体院と整骨院の違いって？

整体院と整骨院は、施術者の国家資格の有無や施術内容、保険適用の有無が異なります。それぞれどのような違いがあるのか見ていきましょう。

国家資格の有無

整体院は、開業や施術にあたって必要な国家資格はありません。

一般的には専門のスクールで学んだり、関連業務の経験を積んだりして知識を身につけ、開業に至ります。関連団体が主催する民間資格を取得していることが多いようです。

一方、整骨院（接骨院）は、柔道整復師の国家資格がなければ開業できません。

柔道整復師は、高校卒業後に3年制以上の養成学校の課程を修了し、国家試験に合格してはじめて、厚生労働大臣から免許を受けることができます。柔道整復師は、解剖学やリハビリテーション学、整形外科学などを学んでおり、高い専門的知識をもって施術を行います。

受けられる施術内容

整体院での施術は、骨盤や背骨を整えて矯正し筋肉の疲労をほぐす施術や、運動指導などが主となります。整体師は医業類似行為にあたるマッサージや鍼灸などを行うことはできません。

整骨院では、打撲や捻挫などの怪我に対して、手技で元の位置に戻す整復や固定などを行って症状の改善を図ります。人間の持つ自然治癒力を引き出すことを目指した施術です。そのほか、ストレッチや電気治療なども行えます。

整体院で受けられる施術内容

整体院は、肩こりや腰痛などの体の不調に対する施術を行います。

体を支える背骨や骨盤の位置を正し、全身のバランスを整える施術で「筋肉や関節からくる症状」「神経系のしびれからくる症状」を緩和させることを得意としています。

また、骨盤の位置や姿勢が正されることで、血行改善や老廃物の排出効果を期待できます。これにより、自覚症状のない不調の芽を未然に摘んだり、悪化を防ぎ緩和へと導くことができるのです。

ただし、整体師は民間資格であり、医業類似行為にあたるマッサージや鍼灸は行えません。独自に考案した施術で体の不調を改善へと導くことを目的としています。

整骨院で受けられる施術内容

整骨院では、骨や関節、靭帯の損傷に関わる治療を行います。

柔道整復師の有資格者が、外傷からくる急性の痛みに対して手技による処置を施すことで、症状の改善を図るのです。主には発生1か月以内の骨折・打撲・脱臼・捻挫・挫傷の治療が対象となり、ストレッチや電気治療などの医療類似行為も施術に含まれるのがポイントといえます。

ただし、一部の怪我に関しては応急処置に留まり、整形外科の受診を勧められるケースもあります。骨折や脱臼の処置を行う際には、医師の診察・同意書をもって、鍼灸治療・手技療法・テーピング療法などの処置を行います。

なお、「接骨院」と表記されることもありますが、施術内容に違いはありません。

整体院での施術と似ているように見えますが、整骨院の施術は医業類似行為として行うものである点が大きな違いです。

保険適用の有無

整体院の施術は、疲労回復を目的としており医療保険は適用されません。全額自費での施術となります。

一方、整骨院では、施術内容によって各種保険が適用されます。柔道整復師が医業類似行為を行うためです。

整骨院で保険が適用となるのは、外因性であることが明らかな骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷に対する施術になります。そのため、整骨院では交通事故や労災による怪我に対しての施術も保険で受けることができます。

ただし、整骨院であっても内因性のものや慢性的な症状への施術については、整体院同様に全額自費での施術となります。

整体院と整骨院のどちらを選べば良い？

整体院と整骨院では、国家資格の有無や施術内容、保険適用の扱いが異なることがわかりました。それを踏まえて、整体院と整骨院のどちらを選べば良いか、具体的なケース別に紹介します。

リラックスしたいなら整体院

整体院は、疲労回復やリラックスを目的としている場合に向いています。

肩こりや腰痛などの慢性的な疲れを緩和する、リラックス効果を期待できる施術や、体全体のバランスを整える施術を受けることができます。一方、強い痛みがある場合や、受傷直後の施術には不向きです。

美容目的なら整体院

美容を目的とするのなら、整体院がよいでしょう。

整体院が得意とする骨盤矯正は、全身のゆがみを整えるとともに血流を改善することで、ダイエットや美容に効果が期待できます。

骨盤のゆがみは猫背や反り腰の原因になり、肩こりや腰痛を引き起こしやすくなります。これらの不調が血行不良を招き、代謝に悪影響をおよぼすのです。

昨今のリモートワークの普及にともない、座りっぱなしの姿勢が筋力低下を招き、骨盤が広がってしまったという悩みを持つ人が増加傾向にあるようです。骨盤が広がることで内臓の位置が下がり、内臓本来の働きが弱まるひとつの原因になっています。

内臓機能の機能の低下は便秘や生理痛の悪化につながります。また、食事の消化・吸収に時間がかかり、必要以上の栄養を取り込むことで摂取カロリーがオーバーしてしまう可能性もあります。

骨盤矯正を行うことで、体のゆがみから波及するこれらの悪影響を排除し、ダイエットや美容効果を促します。代謝を改善に導くことで消費エネルギーを増やし、運動効果を高めることも期待できます。

痛みを取りたいなら整骨院

打撲や捻挫など、外因がはっきりした怪我の痛みを取りたいのであれば、整骨院で保険適用の上で施術を受けることができます。

ただし、慢性的な痛みではなく、主に発生から一ヶ月以内の急性の痛みを対象とします。また、骨折や脱臼は応急処置のみに限られ、その後の施術は医師の同意が必要です。

介護予防の訓練を行いたいなら整骨院

柔道整復師は、機能訓練指導員として介護予防の機能訓練を行うことができます。

地域によって異なりますが、高齢者や要支援者を対象に、介護予防・日常生活支援総合事業（総合事業）として、介護予防訓練のサービスや要介護者の個別機能訓練を担う整骨院もあります。

中には、居宅介護支援事業所を併設し、介護についての相談も可能な整骨院もあります。

交通事故による痛みなら整骨院

整骨院は、交通事故時の怪我に対する施術を得意としています。交通事故による怪我の痛みについて整骨院で施術してもらう場合、医療機関で治療を受けた場合と同様に、治療費および慰謝料を請求することができます。ただし、医師の診断を受け、整骨院での施術が必要と判断された場合に限られることがほとんどです。

交通事故の場合、大きな怪我が隠れているおそれもあります。自分の判断で病院に行かず整骨院だけで済ますことがないようにしましょう。整骨院では、レントゲンの撮影や投薬は行えません。

整体院・整骨院を選ぶ際のポイント

整体院・整骨院は身の回りにたくさんの数があるため、どこを選んだら良いかわからないという方もいるでしょう。そこで、自分に合った整体院・整骨院を選ぶ際にチェックしたいポイントを2つご紹介します。

通いやすい場所にあるかどうか

整体院や整骨院は、一度の施術だけで症状が改善されるとは限りません。通常数度の施術が必要で、特に急性の症状の場合、始めのうちは通う頻度が多くなることがあります。

そのため、整体院や整骨院を選ぶ際には、自宅から通いやすい場所や、通勤・通学の際に立ち寄りやすい場所であるかをチェックしましょう。特に、強い痛みがあるときの長距離の移動は大変になるため、近さを重視すると良いでしょう。近ければ、急なトラブルのときにも駆け込むことができます。

WEBサイトなどに情報をきちんと公開しているかどうか

施術内容やスタッフに関する情報などを積極的に公開している整体院・整骨院は、施術に自信があると考えて良いでしょう。予約をする前に整体院・整骨院のWEBサイトやブログを確認してみるのがおすすめです。事前に情報がわかることで、安心して施術を受けることができます。

利用者の口コミも、施術や対応の様子がわかり信頼できるかどうか参考になります。

安心して施術を受けるならくまのみ整骨院がおすすめ！

整体院や整骨院を利用する際、本当に適切な施術が受けられるのか不安に感じる方もいるでしょう。そのような方には、全員が国家資格保持者のくまのみ整骨院がおすすめです。

くまのみ整骨院は、専門的でパーソナライズされた施術を行っており、安心してご利用いただけます。急性のつらい痛みや、整体やマッサージで解決できないお悩みは、ぜひくまのみ整骨院にご相談ください。駅前など通いやすい場所を中心に多数の店舗を有しています。

まとめ

整体院と整骨院では、国家資格の有無や施術内容などが異なります。リラクゼーションを求める場合には整体院でも対応できますが、怪我や交通事故による急性の痛みは、整骨院が得意とする分野です。目的に応じて適した施術を受けましょう。