反り腰は整体で改善できる?整体院・整骨院・整形外科の施術の違い
反り腰とは、腰が前に反っている状態のことを指します。反り腰の人は、腰に大きな負担がかかり、腰痛を起こしやすくなります。また、下腹部がぽっこり出たり、おしりが垂れたりと、スタイルにも影響を及ぼすので、なんとかして改善したいと考える人は多いのではないでしょうか。
今回は、反り腰はどこで改善できるのか、普段から実践できる反り腰の対処法を解説します。
反り腰を放置するのは危険!

まずは、反り腰を放置するとどのようなリスクがあるのかみていきましょう。
見た目が悪くなる
反り腰になると、お腹を突き出したような姿勢になり、ぽっこりお腹に見えやすくなります。
その結果、立ち姿や歩き姿の見た目が損なわれたり、ファッションも決まりにくくなったりするのがデメリットです。
慢性的な腰痛になりやすい
腰を反らせた状態が続くと、腰や背骨の筋肉が常に緊張し、慢性的な腰痛に悩まされやすくなります。これは、筋肉が固くなることで血流が悪化し、痛みや疲労が抜けにくくなるためです。
さらに、腰椎(腰の骨)や背骨同士をつなぐ椎間関節にも負荷がかかることで、より強い痛みを感じることもあります。
さまざまな疾患を発症しやすい
反り腰を放置すると、坐骨神経痛、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなどさまざまな疾患につながることも起こり得ます。
坐骨神経痛とは
坐骨神経痛とは、お尻から脚にかけてしびれや痛みが生じる症状のことです。梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)と呼ばれることもあります。
坐骨神経は、腰から脚へ伸びる神経で、これが何らかの原因で筋肉に圧迫されることで痛みやしびれが発生します。
特に、反り腰によって骨盤が前に傾くと、お尻の奥にある梨状筋(りじょうきん)が緊張・収縮し、坐骨神経を圧迫することで痛みやしびれを引き起こすことがあるのです。
腰部脊柱管狭窄症とは
腰部脊柱管狭窄症とは、背骨の中を通る脊柱管が狭くなり、神経を圧迫する疾患です。腰部脊柱管狭窄症も坐骨神経痛の一種とされています。
神経が圧迫されると、腰や脚にしびれや痛みが生じ、重症化すると歩行困難になることもあります。特に、腰を反ると脊柱管が狭くなるため、反り腰が原因で腰部脊柱管狭窄症を発症する可能性があります。
腰椎椎間板ヘルニアとは
椎間板(ついかんばん)とは、背骨を構成する椎骨と椎骨の間にあるクッションのようなものです。反り腰の状態が続くと、上半身の重みが腰に集中し、椎間板に過剰な負担がかかります。その結果、椎間板の一部が飛び出し、神経を圧迫して腰椎椎間板ヘルニアを引き起こすリスクが高まるのです。
反り腰はどこで改善できる?

「反り腰って治せるの?」「自分では治せないの?」と考えている人もいるでしょう。反り腰は骨盤の歪みや前傾が主な原因のため、自分で治すことは難しいです。また、自分の身体を客観的に観察し、問題点を見つけるには、専門的な知識が必要となります。
そんなときに頼りになるのが、「整体院」「整骨院」「整形外科」です。
「整体院」で施術を受ける
整体とは、筋肉のバランスを整えたり、骨のズレなどを矯正したりする民間療法です。
背骨や関節にアプローチして、姿勢の歪みを解消できる姿勢矯正や、骨盤の歪みを調整する骨盤矯正、マッサージによって血流を促進し、肩こりや腰痛の解消を目指すことも施術に含まれます。また、施術の前には、歪みや骨のズレ、身体のコリをしっかりチェックします。
そのため、まだ症状が出ていないような小さな不調にも気づいてもらえ、症状悪化の予防にもなるでしょう。
ほかにも、疲労回復、むくみや冷え性の改善、リラックス効果が期待できます。
「整骨院」で施術を受ける
整骨院は、「ほねつぎ」とも呼ばれ、骨折、脱臼、打撲、捻挫といった怪我の施術を行います。
施術には「柔道整復師」という国家資格が必要です。柔道整復とは、日本固有の伝統医療に、解剖学・生理学・整形外科学・臨床医学といった知識を用いた施術を指します。
施術の方法としては、痛みを生じている部分へ低周波治療器をあてる、怪我をした部位のテーピング、リハビリなどがあげられます。
このほかにも、整体と同じようにマッサージや骨盤矯正も行っています。国家資格の所有者から知識に基づいた施術を受けられるので安心です。
「整形外科」で治療を受ける
整形外科では、整骨院では受けられないレントゲンやMRI検査、西洋医学的な治療が受けられます。
我慢できないような強い痛みがある場合は、整形外科を受診し検査を受けるのが良いでしょう。強い腰痛には、椎間板ヘルニアや膵臓癌といった病気が隠れているおそれがあります。
「ただの腰痛だ」と我慢してしまうのは禁物です。
整体院や整骨院での反り腰への施術は保険適用になる?

整体院での施術は、医療行為と認められていないため、保険適用はされません。整体院の費用は全て自費となります。
一方、整骨院における施術で保険適用となるのは、骨折、不全骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷といった急性の怪我のみです。全ての施術が保険適用になる訳ではないので、注意しましょう。
反り腰の原因によって、保険適用されるかどうかが異なります。そのため、一度整骨院に相談してみることをおすすめします。
整体の効果はどれくらい?
整体によって血流改善や筋肉の回復が促され、身体のバランスが整い、痛みやコリの改善につながります。この効果は、一般的に1週間程度続くといわれています。
そのため、1回施術を受けただけでは、反り腰を改善させることは難しいといえます。
個人差はあるものの、反り腰をしっかりと改善するには、少なくとも5~10回程度通う必要があるでしょう。
「整体を受けても効果がなかった」という方には、「くまのみ整骨院」がおすすめです。
くまのみ整骨院は、一人ひとりの身体の状態をしっかり把握し、反り腰改善に効果的なオーダーメイドの施術を提供しています。凝り固まった股関節の可動域を広げ、筋肉や骨盤の矯正を行います。
反り腰に悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。
普段からできる!反り腰改善のポイント

では、日常生活のなかで反り腰を改善する方法はあるのでしょうか。反り腰を改善するには「姿勢」と「ストレッチ」がポイントになります。
ここでは、普段の生活で取り入れられる反り腰の対策について紹介します。
座るときの姿勢を意識する
骨盤をしっかりと立てて、床や椅子の面に対して垂直になるイメージで座ります。分かりにくい場合は、お尻の一番下にある坐骨がしっかりと着くようにすると、自然と骨盤が立つ座り方になります。
お腹に力を入れて引き締めると、反り腰です。胸を張りすぎないように注意しましょう。
椅子は柔らかすぎない、適度な硬さのあるものを選ぶと、腰が沈みこむのを防いで立ち上がりが楽になります。
座っている時に足を組むクセのある人は、要注意です。足を組むと骨盤が歪み、反り腰の原因になります。この機会に足を組むクセをやめましょう。
反り腰改善のための座り方について詳しく知りたい方はこちら
「反り腰は座り方で改善できる!今日からできるセルフケアも紹介」
寝るときの姿勢を意識する
反り腰を改善するには、横向きに眠るのがおすすめです。背中と膝を近づけると、腰に負担をかけない姿勢になります。
注意したいのが、うつ伏せ寝です。腰が反ったままの姿勢となるため、反り腰が悪化してしまうおそれがあります。また、うつ伏せで肘をついたままの姿勢も、腰に大きな負担がかかります。
仰向けで寝るときに、腰の下にクッションなどを入れることも反り腰の悪化につながるため避けましょう。
ストレッチや筋トレを取り入れる
反り腰を改善し、良い姿勢をキープするためには、ストレッチで筋肉をほぐし、筋トレで正しい姿勢を維持する筋力をつけることが重要です。
反り腰改善に効果的なストレッチと筋トレを紹介します。
反り腰改善に効果的なストレッチ
反り腰は、骨盤が前に傾き、太ももの前側や股関節周りの筋肉が固くなることで悪化します。ここでは、特に効果的な2つのストレッチを紹介します。
・太ももの前側を伸ばすストレッチ
1.仰向けに寝る
2.右膝を曲げ、おしりの真横に足首を持ってくる
3.呼吸を止めないようにして、30秒ほどキープ
4.左側も行う
体勢がつらい場合は、上体を少し起こして調整しましょう。太ももの大腿四頭筋の伸びを感じながら、「痛気持ちいい」程度に伸ばすのがコツです。
・股関節の筋肉をほぐすストレッチ
1.仰向けに寝る
2.右膝を胸に引き寄せながら、左足首を右膝にかける
3.30秒ほどキープする
4.反対側も行う
寝転がる体勢が辛い場合は、座ったままでも大丈夫です。
普段の生活の中で、なかなか伸ばす機会のない股関節の筋肉をしっかりストレッチしましょう。
反り腰改善に効果的な筋トレ
反り腰は、身体を支える筋肉のバランスが崩れることで起こります。特に、腹筋(インナーマッスル)やお尻の筋肉(大臀筋)が弱いと、骨盤が前傾しやすくなります。
下記の筋トレを行うことで、 骨盤の安定性が向上し、反り腰の改善につながるので、ぜひ試してみてください。
・ヒップリフト(お尻と太もも、腹筋など体幹を強化)
・レッグレイズ(腹筋、下腹部を鍛えて骨盤の前傾を防ぐ)
・フロントランジ(下半身の筋力バランスを整える)
反り腰に効果的な筋トレのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
「筋トレで反り腰改善!よくある症状3パターンと原因も解説」
まとめ
腰痛の原因のひとつである反り腰。反り腰を改善するには、一人ひとりの身体に合った施術を行ってくれる整骨院がおすすめです。
また、施術の効果を持続できるよう、自宅でストレッチを行ったり、正しい姿勢を維持したりすることも大事です。反り腰を改善するには時間はかかりますが、今後の健やかな身体のためにも、ぜひ取り組んでいきましょう。
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