首の右側だけに痛みを感じるのはなぜ？理由や対処法、予防策を紹介 2024年7月20日

「首の右側だけが痛い」「首を動かすのがつらい」と悩んでいませんか。寝違えによる痛みであれば自然に軽快することが多いですが、症状が続く場合は病気が隠れていることもあるため注意が必要です。今回は、首の右側だけ痛みを感じる原因や自分でできる対処法、首の痛みを予防する方法を紹介します。

首の右側だけに痛みを感じる理由

まずは、首の右側だけが痛い場合に考えられる主な理由を3つ紹介します。

姿勢や骨格のゆがみ 

日常生活で偏った姿勢を続けることで一部の筋肉や骨、腱に負荷が集中し、首が痛くなることがあります。特に、スマートフォンやPCを使用するときは前かがみの姿勢になりがちです。しかし、前かがみになると首の一部だけで頭を支えることになるため、筋肉が緊張して首の右側に痛みが出ることがあります。

また、偏った姿勢でスマートフォンやPCを操作し続けると首の湾曲が少なくなり、真っすぐの状態に近づく「ストレートネック」を引き起こします。骨格が歪むと首の一部にだけ負荷がかかり、痛みだけでなく頭痛や肩こり、首こりなどを引き起こすのです。

寝違え

起床時に突然、首の痛みが出た場合、寝違えを起こしている可能性があります。ソファで寝る・高さの合わない枕を使うことで不自然な寝姿勢になると首に負荷がかかり、筋肉や靭帯などに炎症が起こって痛みを引き起こします。

また、横向きで寝る際に枕の位置が低いと頭の先が下がり、首の筋が伸びて痛みが出やすいです。

ひどい寝違えの場合は痛みで首を動かせないこともありますが、多くの場合は数時間から数日で症状が改善します。

むちうち 

むちうちとは、首や背中に大きな衝撃を受けたり急激な動作をしたりした際に、首の関節や椎間板（ついかんばん）、周囲の筋肉の損傷が起きるケガのことを指します。高所からの落下や交通事故、スポーツでの急激な方向転換によって生じやすいのが特徴です。

首の両側が痛む場合もありますが、右側だけの筋肉や関節を痛めた場合は片側のみ痛むことも多いです。また、強い痛みだけでなくしびれや違和感などの神経症状が生じることもあります。

交通事故やスポーツによって首に衝撃を受けた際は自己判断で放置せず、早めに整形外科を受診しましょう。

【注意】首の右側が痛い場合に考えられる病気

首の右側が痛い原因は姿勢の悪さや骨格のゆがみ、寝違え、むちうちのほか、病気が隠れている可能性もあります。ここでは、首が痛い場合に考えられる病気について解説します。

頸椎症 

首の骨と骨の間にある椎間板は、骨同士のクッションの役割を果たしています。しかし加齢とともに弾力性がなくなり、変形を起こしてひびが入ったり潰れたりする現象が起こります。

椎間板の変性は誰にでも起こりますが、脊髄の通り道である脊柱管（せきちゅうかん）や椎間孔（ついかんこう）が狭くなると、脊髄・神経根が圧迫されます。すると首の痛みが生じ、頸椎症を発症します。頚椎症は加齢のほか、日常生活で力仕事をしている人にもよく起こります。

頸椎症を発症すると首から腕の痛みやしびれのほか、両方の手の動きが悪くなることもあります。抗炎症の薬を飲めば症状が軽快することが多いですが、場合によっては手術が必要です。

頸椎椎間板ヘルニア 

頸椎椎間板ヘルニアとは、椎間板が圧迫されて髄核（ずいかく：椎間板の中心部にあるゲル状の組織）が飛び出ることで起きる病気です。

30〜50代になると髄核の水分量が減少して脆くなり、圧力がかかると周辺の線維を破って突出しやすくなります。椎間板の一部が飛び出して神経に接触すると首や肩の痛みのほか、片方の首・肩・腕・手などのしびれが生じるのです。

頸椎椎間板ヘルニアは加齢のほか、姿勢不良や激しい運動などによって椎間板に負担がかかることで発症します。病院では頸部の安静や薬物療法、ブロック注射などで治療しますが、重症化すると手術が必要になることもあります。

頸部リンパ節膨張

頸部リンパ節膨張とは、口腔や咽頭などの炎症もしくは腫瘍によって頸部にあるリンパ節が腫れている状態のことです。リンパ節が腫れている場合に首を曲げると痛みが生じやすく、押したときにも痛みます。

ウイルスや細菌の感染による炎症が主な原因で、抗生剤や消炎鎮痛剤によって感染が収まれば腫れも消失します。

首の右側だけに痛みを感じる場合の対処法

病気が原因でなければ、セルフケアで首の痛みが和らぐことがあります。ここでは、首の右側だけが痛いときに自分でできる対処法を2つ解説します。

患部を冷やすor温める 

痛い部分を触ったときに熱感がある場合は炎症を起こしているため、湿布や冷感シート、アイスパックなどでアイシングをしましょう。

一方、患部に熱感を感じなければ蒸しタオルや使い捨てカイロ、入浴などで温めるのがおすすめです。温めることで血流が促進され、首の筋肉がほぐれて痛みが和らぐことがあります。

ただし例外もあり、判断を間違えると症状が悪化する可能性があるため注意してください。判断に迷う場合や悪化する場合は、医療機関や整骨院で専門家に相談しましょう。

市販薬を服用する

首の痛みが強い場合は、薬局やドラッグストアで購入できる「鎮痛消炎剤」の内服薬を服用するのも選択のひとつです。そのほか、湿布のような貼り薬や塗り薬は炎症をしずめ、首の痛みを緩和させる効果が期待できます。なお、市販薬を使用する際は医師や薬剤師、登録販売者に相談しましょう。

首の痛みを予防する方法

首の痛みは日常生活のなかに原因がある場合も多いため、首に過度な負担をかけないことが大切です。ここでは、首の痛みを予防するポイントを4つ紹介します。

長時間の作業を避ける 

同じ姿勢を長時間続けると筋肉の緊張や血行不良、骨格のゆがみが生じ、首の痛みが起こりやすくなります。デスクワークや車の運転、スマートフォンの操作などで同じ姿勢が続く場合、20～30分に1回は姿勢を変えたり立ち上がったりして身体を動かしましょう。

姿勢を見直す 

普段から正しい姿勢を意識することで首にかかる負担が軽減し、痛みの予防につながります。デスクワークをする際は猫背にならないように注意し、骨盤をまっすぐ立てて座りましょう。

スマートフォンを操作するときは頭を前に出さず、背筋を伸ばすのがポイントです。画面を目の高さまで持ち上げ、目線が下を向かないように気をつけましょう。

また、片方の腕ばかりで荷物を持ったり足を組んだりすると体の片側だけに体重がかかり、首に負担をかけてしまうため注意してください。

寝室環境を見直す 

首の痛みを予防するためには、寝室環境を見直すことも重要なポイントです。特に、枕が合っていないと首の筋肉に負担がかかって痛みが出やすいだけでなく、眠りが浅くなって翌日に疲れが残ってしまうこともあります。

枕を選ぶ際は、布団やマットレスと首との隙間を埋め、しっかり首を支えてくれるものを選びましょう。横から見たとき、立っている姿勢と同じようなS字カーブになる高さの枕がおすすめです。

快適な睡眠環境を整えるには、寝具のほか寝室の照明や温度・湿度にも気を配りましょう。

ストレッチをする 

筋肉のコリやハリによる痛みには、ストレッチがおすすめです。首だけでなく、周辺の筋肉をストレッチすることで血行を促進でき、首の痛みの予防につながります。

ここでは、簡単にできる首周りのストレッチと肩甲骨周りのストレッチを紹介します。

首周りのストレッチ

1.立った状態で背筋を伸ばして胸を張り、腰に両手を置く

2.両ひじを徐々に後ろに動かし、左右の肩甲骨をできるだけ寄せる

3.この状態で5秒間キープし、力を抜いて1の姿勢に戻す

4.1～3の流れを10回繰り返す

首周辺の筋肉をしっかりほぐすためには、1日2～3セット行うのがおすすめです。

肩甲骨周りのストレッチ

1.足を肩幅程度に広げて立ち、リラックスする

2.両ひじを曲げ、肩の高さまで腕を上げる

3.腕を上げたまま、肩甲骨を身体の中央に引き寄せるように両ひじを後ろに引く

4.1～3の流れを10回繰り返す

なお、首の痛みがひどいときや症状が長引く場合は、自己判断でのストレッチを避け、医療機関で診察を受けましょう。

まとめ

首の右側が痛い理由は姿勢や骨格のゆがみや寝違え、むちうちのほか、頸椎症や頸椎椎間板ヘルニア、頸部リンパ節膨張などの病気が隠れていることもあります。

なお、今回紹介したセルフケアや病院で適切な治療を受けた後でも首に違和感がある場合は、くまのみ整骨院にお任せください。くまのみ整骨院では、経験豊富なスタッフが一人ひとりの悩みにあわせた施術を行っています。

首の痛みに悩んでいる方は、ぜひくまのみ整骨院へお気軽にご相談ください。