交通事故で整骨院に通院できる？整骨院に通う流れや注意事項も解説 2024年5月17日

交通事故で怪我をした際は、まず整形外科で治療を受けることになるでしょう。症状の慢性期には整骨院へ通院するのが一般的です。整形外科での治療費は保険金が適用されますが、整骨院に通院した費用に対しても保険金が支払われるのはご存じでしょうか。整骨院への通院費が保険に適用されるには、条件があります。決まった手順を踏まないと治療費の打ち切りや慰謝料の減額などのトラブルに発展しやすいため注意しましょう。今回は整形外科と整骨院の違いを解説しながら、交通事故の怪我で整骨院に通院するまでの流れやトラブル事例を紹介します。

整形外科と整骨院の違いとは？

交通事故で怪我をしたときの通院先には、整形外科と整骨院の選択肢があります。まずは、両者の違いからみていきましょう。

整形外科は【医療機関】

整形外科は、国家資格をもつ医師が診察を行う医療機関です。レントゲン・MRI・CTなどの画像診断ができる医療機器を備え、症状にあわせた次の治療を受けられます。

・外傷の処置

・投薬

・注射

・手術

・リハビリテーション　など

また、保険会社に提出する診断書を作成してもらえます。

整骨院は法に基づく医療類似行為を行う【施術所】

整骨院は、国家資格をもつ柔道整復師が医療類似行為をする施術所です。医師がいないため整形外科のように画像検査・診断・治療などの医療行為はできず、診断書の作成にも対応していません。

主に次の施術で、痛みの軽減を目的としています。

・手技療法

・物理療法

・運動療法

交通事故で整骨院に通院できる？

交通事故で怪我をした場合、医師からの許可を得れば、整骨院に通院することが可能です。整骨院で手技療法や物理療法を受けると、つらい痛みや筋肉のこわばりが楽になります。

整骨院での施術費用は原則的に自己負担ですが、外傷性が明らかで、次に該当する場合は健康保険を適用できます。

・肉離れ

・打撲

・捻挫

・医師が同意した骨折・脱臼の応急処置

交通事故で受傷したむちうち・打撲・捻挫も、健康保険の対象になります。

交通事故の怪我で整骨院に通うメリット

ここでは、交通事故の怪我で整骨院に通うメリットについて紹介します。

慢性期でも施術を受けられる

慢性期に入ると、病院での治療は経過観察が主流です。治療が打ち切られる可能性もあり、しびれや痛みがあっても積極的な対応はしてもらえません。

一方で、整骨院では慢性期も積極的に対応してもらえます。整骨院で継続して手技療法を受けると経過が良くなり、施術が不要となる完治までが長引いたぶんの慰謝料も請求できます。ただし、慰謝料を増額する目的で長期通院はできません。

比較的通いやすい

整骨院は整形外科より数が多く、受付時間も長いため会社員でも無理なく通えます。

手技療法・物理療法が中心の整骨院は、投薬による経過観察が主流の病院より身体の変化を実感しやすいのもポイントです。会話をしながら施術が進むため、長い時間をかけてケアしてもらえるとの満足感が高く、通院を継続しやすい傾向があります。

交通事故で整骨院に通う際によくあるトラブル

交通事故で整骨院に通院する場合、次のトラブルが生じる可能性があります。

・治療費の支払いが打ち切られた

・慰謝料が減額された

・後遺障害認定を受けられなかった

それぞれを詳しくみていきましょう。

治療費の支払いが打ち切られた

病院での治療や整骨院の通院でかかった費用は、保険会社が一括対応で支払います。一括対応とは、保険会社が治療費を直接医療機関などへ支払う制度を指します。しかし、一括対応は法的義務ではありません。保険会社が通院に必要性や有効性を認められないと判断すれば、一方的に支払いを打ち切られる可能性があります。

特に、次に該当する場合は打ち切られやすいため注意してください。

・医師の同意を得ずに整骨院に通院している

・医師の診断に対して整骨院に通う頻度が高い

保険会社から支払いの打ち切りの連絡がきた場合の対処法は、下記の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。

「交通事故の治療期間の目安や打ち切りのタイミングは？」

慰謝料が減額された

整形外科での治療期間は、入通院慰謝料の算定期間にすべて含まれます。一方、保険会社の判断では整骨院の通院期間が算定期間から除外されて、慰謝料が減額される可能性があります。

整骨院だけに通院している場合、診断書がもらえません。慰謝料や賠償金の請求に必要な資料がそろわないと、手続き自体ができなくなります。

後遺障害認定を受けられなかった

後遺障害の認定を受けるには医師の診断書や検査資料が必要で、整骨院だけに通っていると認定を受けられません。非該当と判断されると本来より大きく賠償金が減額される可能性もあり、自己負担が大きくなりがちです

交通事故で整骨院に通院する際の流れ

交通事故で怪我をしたときは、なるべく費用負担を減らしてしっかり回復を目指すことが大切です。手順を守ればリスクを減らせるため、次の手順にしたがって整骨院に通院しましょう。

【STEP1】整形外科に通院して必要な治療を受ける

事故直後は痛みや自覚症状がなくても、整形外科を受診し、医師による適切な診断と治療を受けることが大切です。早期に整形外科で診察を受けていない場合、後に症状が出て通院が必要になっても、交通事故との因果関係が認められず、治療費の請求が難しくなります。

整骨院では、検査・診断・急性期の治療ができません。整骨院だけに通うと脳や神経の重大な損傷の発見が遅れる、後遺障害認定を受けられなくなるなどのリスクがあるため、最初に整形外科を受診しましょう。

【STEP2】整骨院に通うことに対して医師の同意を得る

整形外科での治療で症状が落ち着いたら、医師に整骨院への通院を打診します。整骨院での施術が回復に有効かどうかの判断できるのは、医師だけです。

医師が認めないと保険会社から治療費や慰謝料が支払われない可能性があるため、まずは相談してください。

【STEP3】ケアを受ける整骨院を選ぶ

次に、柔道整復師の施術が受けられる整骨院を探す必要があります。柔道整復師がいない整体・カイロプラクティックは法に基づかない医療類似行為にあたり、保険金支払いの対象外です。

物理療法のための最新機器が導入されているか、自分の症状にあわせたケアが受けられるかも重要です。交通事故指定医院や医療機関と連携している施設もあるので、地域の評判や通いやすさも考慮して整骨院を選びましょう。

【STEP4】整骨院に通う旨を保険会社へ報告する

事後報告だと治療費や慰謝料を支払ってもらえなくなるリスクがあるため、整骨院を選んだら、忘れずに保険会社に連絡して了承を得ましょう。整骨院への通院費用を整形外科での治療費と同様に一括対応してもらえます。

【STEP5】整形外科と整骨院の両方に平行して通う

整骨院に通い始めても、月1～2回のペースで整形外科に通院し、医師の治療・診断を受ける必要があります。整形外科に通うのを中断すると、治療費の支払いに対応しない保険会社もあります。

整骨院での経過を報告し、必要なアドバイスを受けるためにも、治療期間終了まで整骨院と整形外科の両方に通院しましょう。

まとめ

交通事故の怪我でも、医師の許可を得られれば整骨院に通院してケアを受けられます。事故の怪我は長引く場合があるため、治療期間が終了したあとも定期的に整骨院へ通うのもおすすめです。

くまのみ整骨院でも、交通事故のケアに対応しています。自賠責保険による施術を受けられるため、窓口負担は原則0円です（※）。転院・整形外科との併用も可能なので、交通事故後の負傷に悩まれている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

※例外の場合もございますので、まずはお電話もしくはお問い合わせフォームよりご相談ください。

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