足の小指が曲がる！？寝指の原因と気が付いたときの対処法 2024年12月5日

足に違和感や歩きにくさを感じているなら、足の指をチェックしてください。生まれつきではなく、いつのまにか小指の爪が横を向いた「寝指」になっていることがあります。寝指になると足をうまく使えなくなるため、早めの改善を目指しましょう。今回は寝指について解説しながら、小指が横を向く原因、寝指に気が付いたときの対処法を詳しく紹介します。

寝指とは

「寝指」と聞いても、ピンとこない方も多いのではないでしょうか。まずは、寝指の症状について解説します。

寝指は足の小指が横に向いている状態

正常な足の爪は上を向いていますが、寝指は足の小指だけが横を向いた状態を指します。骨折ではなく、特に痛みはありません。ひどい場合には、薬指も横を向くことがあります。

寝指になる直接の原因は筋力不足や、筋肉バランスの崩れによるものです。

足の指は、膝下から伸びる「長趾伸筋（ちょうししんきん）」と甲から伸びる「短趾伸筋（たんししんきん）」のふたつの筋肉で上げ下げしています。しかし、小指には短趾伸筋が付いておらず、ほかの指より曲がりやすい傾向があります。

また、長趾伸筋と短趾伸筋のバランスが崩れると、小指に付着する「小趾外転筋（しょうしがいてんきん）」の機能が低下します。小趾外転筋は小指を外側に広げて足裏のアーチを維持する筋肉で、機能が低下すると小指の付け根がねじられて横を向いてしまうのです。

次の項目に該当する場合は寝指になっている可能性が高いため、足の指を確認してみてください。

・小指の爪が欠けている・剥がれている
・太ももの外側に張りがある
・片方の足で立つとバランスを取りにくい
・靴のかかとの外側だけがすり減っている
・普段からヒールの高い靴を履いている

寝指が身体に与える影響

寝指になると小指や薬指をうまく使えなくなり、足の着き方や重心が変わります。臀部から大腿部を経て下腿部に伝わる筋肉の力を地面に伝えられず、歩きにくくなりがちです。

また、重心位置が変わると、足の外側に体重がかかる「回外足」になりやすい傾向があります。小指から足を着くようになるため地面からの衝撃を逃せず、痛みが出やすいのです。

そのほか、足の変形をともなう内反小趾や変形性膝関節痛に発展するリスクもあるため、寝指を自覚したら早期対処が求められます。

寝指になる原因

ここからは、寝指を引き起こす原因を解説します。寝指を改善するために、原因をしっかり理解しておきましょう。

寝指の原因1.歩き方のクセ・習慣

寝指になる主な原因は、歩き方のクセや悪い習慣です。内股やガニ股歩きがクセになっていると、重心のバランスが崩れます。その結果、足の小指に負担がかかり、寝指になりやすいのです。

立っているときに片方の足に重心をかける習慣がある方も注意してください。身体の重心のバランスが崩れて、寝指になるリスクが高まります。

寝指の原因2.靴や靴下のサイズが合っていない

サイズが合っていない靴や靴下を履いているのも、寝指を引き起こす原因のひとつです。過剰に締め付けていると足指に負担がかかり、筋肉のバランスを乱します。ハイヒールのようにつま先が狭い靴も、寝指の原因になりがちです。

緩すぎる靴や、靴と相性が悪く内部で滑りやすい靴下も問題です。悪い歩き方のクセをつけ、寝指を引き起こす原因になります。サイズが合わない靴や靴下は膝や股関節にも負担をかけ、身体にさまざまな痛みを引き起こすため注意してください。

予防にも！寝指に気が付いたときの対処法

ここからは、寝指に気が付いたときの対処法を紹介します。しかし、即効性がある小指の向きの治し方はありません。対策で小指の向きが正常になっても、同じ習慣を続けると再発するため、根気良く継続して取り組みましょう。

対処法1.テーピングやインソールで矯正す る

小指の爪が横を向いているのに気が付いたら、テーピングやインソールで正しい方向に向かせると改善が目指せます。矯正は長い時間をかけて行うため、強く固定したり引っ張ったりする必要はありません。皮膚に負担をかけにくい絆創膏や軽くて薄めの装具もおすすめです。

小指を本来の位置に戻して生活すると、正しい足回りの筋肉バランスを取り戻せます。しかし、矯正グッズが足に合わないと逆に寝指が悪化するため、選び方に注意しましょう。

対処法2.小指まわりをケアする

寝指になると小指の根元が歪み、負荷がかかっています。次のエクササイズで小指まわりの筋肉をほぐして整えましょう。

【手順】
1.手の人差し指と親指を使い、足の小指をつかんで上に向けさせる
2.爪が上に向いた状態で、小指を付け根から軽く回す
3.次に手で小指を持ち上げるように引き上げ、足の小指は床に押し付けながら逆方向に力を入れて、5秒間キープする
4.ゆっくり戻り、1～3を10回程度繰り返す

両足をエクササイズする場合は、片方の足を行ったら一度立ち上がり、反対方向の足のケアに取り組んでください。そのほか、小指につながる筋肉のあるふくらはぎや足裏をマッサージするのもおすすめです。

対処法3.グーパー体操を習慣にする

グーパー体操を毎日の習慣にするのも、寝指の改善に有効です。運動により足指の柔軟性を高めて、歩行時にかかる足の負担を軽減する効果が期待できます。継続すると長趾伸筋と小趾外転筋に脳の命令が届きやすくなるため、下記の要領で毎日取り組みましょう。

【手順】
1.椅子に座り、足の踵を床に付けた状態で足の指を浮かせる
2. 床に置いたタオルをつかむイメージで、10回程度足の指をグーパーさせる

対処法4.歩き方を見直す

歩き方のクセや習慣も寝指を引き起こす原因なので、普段の歩き方を見直すことも大切です。左右のバランスが取れた歩き方で、小指にかかる負担を軽減しましょう。特に、内股の歩き方は左右のバランスを崩しやすく、変形性膝関節症のリスクも高いため改善が求められます。

対処法5.靴や靴下を買い替える

靴や靴下の買い替えを検討して、使い方も見直しましょう。テーピングやエクササイズで小指の向きが正しい位置に戻っても、足にあわない靴や靴下をはき続けていると寝指が再発します。

寝指の改善には、足のサイズと幅に合う靴を選ぶ必要があります。靴下はつま先がゆったりしたものや、5本指靴下のように靴の中で踏ん張りやすいものがおすすめです。

自宅ではなるべく裸足で過ごすと、足への負担を減らせます。ハイヒールを長時間履くのは避けて、時間を決めて使いましょう。

寝指の悩みは整骨院に相談しよう

寝指の悩みは、身近な整骨院に相談しましょう。整骨院では、寝指の状態を確認した上で、お客様の身体に合わせた適切な施術が行われます。筋肉をほぐすと血行が促進し、痛みのもととなる物質の排出も進むため、歩くと足が痛む方にもおすすめです。

くまのみ整骨院では丁寧なカウンセリングを実施し、悩みに寄り添う施術を提供しています。一人ひとりに合わせた施術で、身体への負担も少なめです。

また、家庭でのストレッチやセルフケアの指導にも対応しています。寝指がなかなか改善できない場合は、どうぞお気軽にくまのみ整骨院にご相談ください。

まとめ

寝指になる原因は、歩き方のクセや習慣、足に合わない靴などさまざまです。指を曲がらせる原因を取り除いてケアすれば寝指は改善できるため、焦らずに根気良く取り組みましょう。頑固な寝指に悩んでいるなら、身近な整骨院に相談してください。身体の歪みを整える施術で指の方向を正しい位置に整えて、足の違和感や痛みを和らげる効果が期待できます。