正座ができない原因は？痛みの対処法や改善策も解説 2024年12月5日

40代以降になり、膝に違和感や痛みがでて、正座がしにくいと感じている方は多いのではないでしょうか。膝まわりは体重や負荷が集中して、トラブルが出やすい部位ですが、正しく対処すれば改善が目指せます。今回は、正座ができない原因や対処法を紹介します。あわせて膝の痛みを防ぐ予防策も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

正座ができない原因4つ

正座ができないときに考えられる原因には、主に下記の4つがあげられます。

正座ができない原因1.変形性膝関節症

正座ができない原因にまずあげられるのが、変形性膝関節症です。膝関節でクッションの役割を果たす軟骨がすり減り、骨が変形する疾患で、膝が曲げ伸ばししにくくなります。

膝は正座するために重要な部位です。変形性膝関節症で膝を曲げ伸ばしにくくなると、正座ができなくなります。

変形性膝関節症は40代以上に発症者が増え、女性にリスクが高い疾患です。悪化すると正座はもちろん、歩行にも支障が出る可能性があります。

正座ができない原因2.変形性股関節症

変形性股関節症とは、加齢や筋力低下により股関節の骨が変形し、足を動かしづらくなる疾患です。

股関節は、脚の柔軟性を支える重要な部位です。骨の変形から起こる痛みにより、生活に支障が出ます。

正座ができない原因3.加齢

加齢も正座ができなくなる原因のひとつです。年齢を重ねると足の筋肉量が低下したり、骨が変形したりするため、正座がしにくくなります。

特に、関節部分は加齢による負荷がかかりやすい部位です。膝や股関節の違和感や痛みから身体を動かす機会が減ると、さらに筋力が低下する悪循環を引き起こします。

正座ができない原因4.肥満

正座ができない原因には、体重の増加や肥満もあげられます。体重が増えると足が重みで圧迫されて、痛みやしびれのために正座姿勢を長時間維持できません。筋肉や神経にも負担がかかり、正座がしにくくなりがちです。

痛みで正座ができないときの対処法

ここからは、痛みや不快感で正座ができないときの対処法をみていきましょう。

対処法1.無理をせず膝への負担を減らす

痛みがあるときは正座を控えて、膝にかかる負担を減らしましょう。無理な正座は足の筋肉や骨に過剰な負担をかけ、身体の歪みを引き起こす可能性があります。

歩くときや立ち上がるときも、無理は禁物です。足元が不安なときは手すりや杖、階段ではなくエスカレーターを活用して、膝に負担をかけない生活を心がけてください。

対処法2.整形外科を受診する

正座ができないと気が付いたら、早めに整形外科を受診する必要があります。膝の痛みや違和感になんらかの疾患が隠れている可能性もあるため、医師に確認してもらいましょう。原因を正しく把握し、適切な治療で痛みの軽減を目指すのが解決の早道です。

正座ができないときにすべき対策

正座がしにくいと気がついたら、痛みが出る前に下記のセルフケアに取り組みましょう。特に、足の痛みは慢性化しやすいため、悪化させないことが大切です。

対策1.生活スタイルを見直す

正座がしにくい場合は、生活スタイルを見直しましょう。地べたに座る和式の生活より椅子に座る洋式スタイルのほうが、膝や足への負担が少なめです。椅子やベッドを生活に取り入れて、負担を減らしましょう。

対策2.食生活を改善する

膝まわりのコンディションを整えるには、普段の食事も見直す必要があります。食事から摂取する栄養は骨や筋肉をつくる材料になるため、カルシウムやタンパク質、ビタミンDを積極的に摂取しましょう。

適正な食生活は、体重増加を抑えるのにも有効です。肥満は膝に負担をかけるため暴飲暴食を避けて、1日3食栄養バランスのとれた食事を心がけてください。

対策3.体重を減らす

体重を減らすと、脚や関節まわりへの負担が軽くなります。無理のない範囲で運動量を増やして、体重増加を抑えましょう。関節に痛みがなければ1駅多く歩く、エレベーターやエスカレーターを使わないなどの工夫でも十分です。

太りすぎは、生活習慣病を引き起こす要因でもあります。揚げ物や間食を減らして、肥満を防ぎましょう。

対策4.ストレッチに取り組む

正座がしにくい状態を改善するには、ストレッチがおすすめです。筋肉の柔軟性を高めて血行を促進すると、足の可動域が広がる効果が期待できます。

運動量を増やして体重を減らすのにも役立つため、下記のストレッチを毎日の習慣にしましょう。

膝蓋骨（しつがいこつ）モビライゼーション

膝のお皿を動かすストレッチです。関節の可動域を広げて、膝の痛みを和らげる効果が期待できます。

【手順】
1.床に座り、右脚を前に伸ばして姿勢を正す
2.両手で右膝のお皿をつまみ左右交互に、次に上下に動かす
3.ゆっくり足を入れ替え、左膝のお皿も動かす

大腿四頭筋（だいたいしとうきん）を引き伸ばすストレッチ

太ももの筋肉を引き伸ばすストレッチです。筋肉が効率良く伸びて、膝を曲げ伸ばししやすくなります。

【手順】
1.足を肩幅に開いてまっすぐ立つか、ふらつく場合は壁に手を伸ばして身体を支える
2.右足を曲げ、足の甲を右手でしっかり持つ
3.手で右足をおしりに引き寄せて太もも前面を引き伸ばす
4.ゆっくり戻り足を入れ替え、左足の前太ももも同様にストレッチする

ハムストリングス・下腿三頭筋（かたいさんとうきん）・前脛骨筋（ぜんけいこつきん）の同時ストレッチ

太もも裏やふくらはぎ全体の筋肉を同時に引き伸ばすストレッチです。正座で使用する筋肉の柔軟性を高めて、曲げ伸ばしやすくなります。

【手順】
1.椅子から少し離れて立ち、右足首を座面に乗せる
2.右足のつま先を上に向け、ゆっくり上半身を倒して右膝を胸に近づける
3.ゆっくり上半身を戻し、右足首を内側に向けてねじり引き伸ばす
4.足を入れ替え、左足も同様にストレッチする

前脛骨筋のストレッチ

すねの前を引き伸ばすストレッチです。足首が曲げ伸ばししやすくなる効果が期待できます。

【手順】
1.椅子に座り、右足のくるぶしを左足の太ももに乗せる
2.右手でくるぶしを持ち、足の甲を左手でつかんで引き伸ばす
3.ゆっくり戻り、足を入れ替えて左足の前すねもストレッチする

対策5.膝を冷やさず温める

膝が冷えると血流が滞り、動きが悪くなるので温めましょう。温めると血行が促進され、痛みを引き起こす原因物資の排出も進みます。

入浴では湯船に浸かって温めるほか、膝掛けやサポーターを活用するのもおすすめです。しかし、正座したときの痛みが強い場合は、冷やすほうが楽になります。

正座できない悩みは整骨院にも相談しよう

正座ができない状態や膝の慢性的な痛みは、身近な整骨院にも相談しましょう。身体の歪みを整える施術で、痛みが和らぐ効果が期待できます。

くまのみ整骨院では事前に丁寧にヒアリングし、一人ひとりの身体の悩みにあわせた施術を提供しています。ポキポキ・パキパキさせない施術なので、整体が初めての方でも受けやすいでしょう。

家庭でのストレッチ指導にも対応しているので、膝や関節の悩みはどうぞお気軽にご相談ください。

まとめ

正座ができない原因には、変形性膝関節症や変形性股関節症、加齢、肥満などのさまざまな原因があげられます。関節まわりのトラブルは慢性化しやすいため、痛みがある場合は無理な正座を控えて、早めに整形外科を受診しましょう。痛みがない場合は、家庭でのセルフケアで改善が目指せます。身近な整骨院にも相談して、早期対処を心がけてください。