筋肉痛が遅れてくる原因とは?早く回復させる方法も紹介
筋肉痛がすぐ出る場合と、翌日以降に強く出る場合にはどんな違いがあるのでしょうか。実は筋肉の損傷や炎症、そして運動習慣による身体の反応が深く関わっています。今回は、筋肉痛が遅れて現れる原因や個人差、その対処法と回復を早める方法について解説します。
筋肉痛が遅れてくる原因

筋肉痛がすぐに出る場合と、翌日以降に強く現れる場合があります。この違いは、筋肉の使い方や身体の反応によって生じるものです。
ここでは、筋肉痛が遅れて出てくるメカニズムや、個人による差について解説します。
痛み物質が神経に到達するまで時間がかかる
筋肉痛には「早発性筋肉痛」と「遅発性筋肉痛」があり、特に翌日以降に現れる遅発性筋肉痛は、多くの人が経験する現象です。
この遅れの背景には、筋肉が強く引き伸ばされた際に起こる小さな損傷と、その修復過程が関わっています。
筋肉が損傷すると炎症が起こり、ヒスタミンやブラジキニンといった痛みを引き起こす物質が発生します。
しかし、これらの物質がすぐに神経を刺激するわけではなく、時間をかけて神経に到達するため、痛みのピークは運動直後ではなく1~2日後に訪れるのです。
そのため、「あとからくる筋肉痛」として自覚することになります。
運動の習慣による個人差もある
筋肉痛の出方には、運動習慣や身体の状態による個人差も大きく影響します。
普段から運動不足が続いていると筋力が低下し、筋繊維が損傷しやすくなります。
また、血流を担う毛細血管の発達が不十分なため、炎症で生じた痛み物質を体外へ排出するスピードも遅くなり、筋肉痛が長引きやすくなるのです。
一般的に「年齢が上がると筋肉痛が遅れて出る」と言われますが、科学的に明確な根拠は示されていません。むしろ、日常的に運動をしている人は年齢に関わらず回復が早く、筋肉痛を感じにくい傾向があります。
つまり、筋肉痛の遅れや強さは年齢よりも運動習慣の有無に左右されるといえるでしょう。
筋肉痛が生じた際の対処法

筋肉痛はトレーニングや運動を続けるうえで避けられないものですが、適切なケアを行うことで回復を早めたり、痛みを和らげたりすることができます。
ここでは、筋肉痛を感じたときに取り入れたい具体的な対処法を紹介します。
強い痛みや炎症がある場合は冷やす
運動後に筋肉に強い痛みや熱感を伴う場合は、炎症が起きているサインです。その場合は、アイシングや冷却シートで患部を冷やしましょう。冷却には炎症の広がりを抑え、痛みを和らげる効果が期待できます。
また、痛みがある状態で無理に動かすと筋肉の回復が遅れ、症状が長引く原因になるため、安静にすることも重要です。
まずは筋肉を休ませ、回復する環境を整えることが、次の運動にスムーズに取り組むための第一歩となります。
痛みのある間は無理に運動しない
筋肉痛があるということは、筋線維に微細な損傷が起きている証拠です。
この損傷が修復される過程で筋肉は以前より強くなる「超回復」が起こります。したがって、筋肉痛が残っている部位に対してすぐに再び負荷をかけると、回復が追いつかずケガのリスクが高まってしまいます。
一般的には、最低でも48時間は同じ部位を休ませることが推奨されています。痛みのない部位を鍛える、ストレッチや軽いウォーキングなどの負担の少ない運動を取り入れるなど、身体全体のバランスを意識した工夫が大切です。
痛みが強い場合には薬を利用する
日常生活に支障をきたすほど筋肉痛が強い場合には、薬を用いたケアも選択肢のひとつです。湿布薬を使えば局所の炎症を和らげ、鎮痛剤を用いることで一時的に痛みを抑えることができます。
ただし、薬はあくまで症状を軽減するための対処法であり、根本的な改善にはなりません。
薬を使いながらも、しっかりと休養を取り、バランスの良い食事や十分な睡眠によって身体を回復させることが必要です。
筋肉痛を早く回復させる方法

筋肉痛は時間が経てば自然に治るものですが、適切なケアを取り入れることで回復を早め、次のトレーニングや日常生活を快適に過ごせるようになります。
ここでは、筋肉痛を和らげ、身体の修復をサポートする具体的な方法を紹介します。
入浴で身体を温める
筋肉痛があると、筋肉がこわばり血流が悪くなりがちです。その状態では、酸素や栄養が筋肉に届きにくく、回復も遅れてしまいます。
入浴で身体をしっかり温めることで血行が促進され、損傷した筋繊維の修復がスムーズに進みます。
特にぬるめのお湯にゆっくりつかると、副交感神経が優位になりリラックス効果も得られます。シャワーだけで済ませず、できるだけ湯船につかることが早い回復につながります。
水分と栄養をしっかり摂る
筋肉の修復には、材料となる栄養素をきちんと補うことが欠かせません。
特にタンパク質は筋繊維の回復に必須であり、肉・魚・卵・大豆製品などから積極的に摂取することが大切です。
さらに、代謝を助けるビタミンB群や抗酸化作用のあるビタミンC、筋肉の収縮を助けるミネラル(マグネシウムやカリウムなど)も意識して取り入れると効果的です。
また、水分補給も重要です。十分な水分があることで血流がスムーズになり、老廃物の排出や栄養の供給が効率よく行われます。
運動後は特に水分を失っているため、こまめな補給を心がけましょう。
睡眠をきちんと取る
筋肉が最も回復するのは睡眠中です。特に深い眠りに入っている間に「成長ホルモン」が分泌され、筋繊維の修復や疲労回復をサポートします。
そのため、質の高い睡眠をしっかり取ることは、筋肉痛を早く癒すうえで非常に重要です。
就寝前のスマホやカフェインの摂取を控える、規則正しい生活リズムを整えるなど、深い睡眠を得るための工夫を取り入れるとさらに効果が高まります。
ストレッチや軽い運動をする
痛みが強くなければ、軽いストレッチやウォーキングなどの有酸素運動を取り入れるのもおすすめです。
筋肉をやさしく動かすことで血流が促進され、筋肉に溜まった代謝産物が排出されやすくなります。その結果、修復がスムーズになり痛みの軽減につながります。
ただし、強い負荷をかける運動は逆効果になるため、あくまで軽く身体を動かす程度にとどめることが大切です。
セルフマッサージで筋肉のバランスを整える
筋肉痛の回復をサポートする方法として、セルフマッサージも有効です。やさしく筋肉をもみほぐすことで血流が良くなり、筋肉の緊張が和らぎます。
ただし、強すぎる刺激はかえって筋肉を傷めるおそれがあるため、力加減には注意が必要です。
セルフマッサージを行う際は、軽い刺激を心がけるとともに、フォームローラーを使ったケアも取り入れると良いでしょう。
まとめ
筋肉痛は筋繊維の修復過程で自然に起こるもので、痛みが遅れて出るのは身体の仕組みによる正常な反応です。運動習慣やケアの仕方で痛みの出方や回復速度は大きく変わります。冷却や休養、栄養補給や睡眠を意識しながら、無理のない運動習慣を続けていきましょう。
くまのみ整骨院では、お客様一人ひとりに合わせた施術を行い、生活習慣やストレッチのサポートをしています。筋肉痛にお悩みの方は、ぜひくまのみ整骨院へご相談ください。
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