腰や背中を鳴らさないと痛いのはなぜ?音を鳴らす危険性や改善策
身体が疲れたときに、腰をボキボキ鳴らすのが習慣になっていませんか。鳴らさないと腰が痛いと感じる方もいますが、無理に音を鳴らすのは良くありません。
今回は、関節の音の正体や腰を鳴らさないと痛いと感じる理由、音を鳴らすリスクをご紹介します。正しい対処法も解説しているため、腰の痛みに悩んでいる方のご参考になれば幸いです。
腰や背中を鳴らさないと痛いのは勘違い!

身体が凝って疲れたときに腰や背骨を伸ばすと、スッキリします。このとき、腰をボキボキ鳴らさないと気が済まない方もいるのではないでしょうか。
音が鳴るからといって、身体がスッキリするとは限りません。関節を伸ばしたときに鳴る音の正体を正しく理解しておきましょう。
ボキボキ音の正体とは
背骨や腰を伸ばしたときにボキボキと鳴るのは、気泡がはじける音です。「クラッキング」とも呼ばれています。
ボキボキ音は、関節内に生じた気泡が破裂する、「キャビテーション」と呼ばれる現象から生じます。身体を曲げたり伸ばしたりしたときに、関節が本来の可動域を超えると音が鳴るのです。
気泡が破裂するときには莫大なエネルギーが発生し、関節が破壊されるリスクがあるので気を付けましょう。
音を鳴らす必要はない
ボキボキ音が鳴ると、気持ち良いと感じる方はいるのではないでしょうか。とはいえ、スッキリするのは、音を鳴らそうと関節を動かしたときのストレッチ効果によるものです。
腰や背骨を鳴らそうと身体を曲げ伸ばしすると、周囲の筋肉が緩みます。その際のストレッチ効果で、筋肉の血流や柔軟性が改善します。
腰のコリをやわらげるのに、関節の音を鳴らす必要はありません。「ボキボキ音が鳴っているから、良くなっている」と脳にフィードバックされると癖になりやすいので、注意しましょう。
腰や背中を無理やり鳴らすのは危険!その理由は

ボキボキ音は、関節を曲げ伸ばししたときに発生します。音自体に大きな問題はないものの、無理に鳴らすのは控えましょう。音が出るまで無理に関節を動かすと、筋肉や靭帯を痛めるリスクがあります。
日常的に音を鳴らしていると、慢性的に軟骨組織に負担をかけます。腰の痛みが悪化する可能性があるので、癖がついている方は気を付けましょう。
背骨には脳につながる脊髄神経が通っています。関節に負担をかけすぎると、脊髄損傷により呼吸の乱れや手足のしびれ、めまい、頭痛などの神経症状が起きるかもしれません。最悪の場合は命の危険にもつながるので注意が必要です。
腰や背中の痛みを引き起こす生活習慣

腰や背中の痛みは、生活の仕方に原因があるかもしれません。ボキボキ音を鳴らす前に、次の生活習慣を見直しましょう。
・前かがみでスマートフォンやパソコンを操作している
手元のスマートフォンやパソコンを長時間みていると背中が曲がり、腰に負担をかけます。頭痛や腰痛を引き起こす「ストレートネック」の原因にもなるため、目の高さに持ち上げて使いましょう。
・長時間同じ姿勢を続けている
同じ姿勢を長時間とり続けていると、身体を支える筋肉が緊張し、固まりがちです。血流も悪くなり、腰痛などを引き起こしやすいため、こまめに休憩して身体を動かしましょう。ボキボキ音を鳴らさない程度のストレッチで、身体をほぐすのも効果的です。
・片足に重心をかけて立つ
左右のどちらかの足に重心をかけて立つのが習慣になっていると、身体を支える筋肉に余計な負荷がかかります。姿勢の悪さは、腰や背中の痛みを引き起こす要因です。両方の足裏全体に体重をかけて、背骨をまっすぐにして立つのを習慣にしましょう。
・椅子に座っているとき足を組んでいる
椅子に座っているときに足を組む癖があると、上半身を支えるために腰に過剰な負荷がかかるリスクがあります。両方の足裏全体を床につけ、背筋を伸ばして骨盤を立てるように座ると疲れにくくなります。
・運動不足で筋肉が衰えている
運動不足の状態が続くと筋肉が衰え、身体を支えるのに過剰な負荷がかかりがちです。血流も悪くなり、痛みにつながるので、日頃から良い姿勢と適度な運動を心がけましょう。ストレッチやウォーキング、ヨガなどが効果的です。
腰や背中の痛みを防ぐためにできること

腰や背中の痛みを防ぐためには、次のようなことを実践してみましょう。
姿勢を正す
前述のように、普段の姿勢が腰や背中に悪影響を与えていることが多いため、姿勢を正す必要があります。では、どのような姿勢が良いのか、立ち方と座り方に分けてみていきましょう。
立ち方
立った姿勢でいるときには、あごを引いて下腹に少し力を入れて引き締めるようにしましょう。背筋を伸ばして、肩幅よりも少し狭く脚を開くことで、全身のバランスが整い、腰や背中への負担が軽減されます。
前かがみの姿勢になったり、身体を反らしすぎたりするのは避けましょう。背中や腰に負担がかかってしまいます。
座り方
椅子に座る際には、背筋をまっすぐ伸ばして猫背にならないことが大切です。腰掛ける位置が浅くなりすぎないように、できるだけ深めに腰掛けましょう。
膝の角度は太ももとほぼ直角になるようにし、両足の足裏全体を床に付けます。椅子が高すぎて足が浮いてしまったり、逆に低すぎて座りづらいと感じたりする場合には、高さを調整しましょう。両足の足裏が自然に付くくらいだとちょうど良い高さです。
重い物を持ち上げる際は姿勢に気を付ける
重い荷物を持ち上げる際にも、姿勢により腰や背中にかかる負担の大きさが違ってきます。左右にかかる重さのバランスが悪いと、腰や背中にかかる負担が大きいため、できるだけ均等になるように意識しましょう。
持ち上げる際の姿勢も重要です。腰を下ろして膝を床に付いた状態で荷物に身体を近づけてゆっくりと真上に持ち上げましょう。膝を曲げずに腰が上がった状態で持ち上げようとすると、腰を痛めてしまう可能性があります。
入浴で身体を温める
入浴をすると血行が促進されます。腰や背中の疲れもとれやすいため、シャワーだけで済ませるのではなく、きちんと湯船に浸ることが大切です。
ただし、あまり熱いお湯に浸かるのも良くありません。熱いお湯だとあまり長く浸かっていられないこともあるため、ぬるめの温度に設定して、しっかりと浸かるようにしましょう。入浴中にストレッチをするのもおすすめです。さらなる血行促進効果が期待できます。
適度に身体を動かす
立っていても座っていても、長時間同じ姿勢をとり続けていると、背中や腰に負担がかかってしまいます。仕事で同じ姿勢をとらざるをえない、という方も、姿勢を崩せるときには崩すようにしてみてください。
30分に1回くらいの頻度で姿勢を崩して、ストレッチをするように心がけましょう。簡単なストレッチでも、腰や背中への負担が軽減されます。
腰や背中の痛み予防におすすめのストレッチ

腰をボキボキ鳴らすのが癖になると、わずかな動きでも関節の音が鳴るようになります。関節を支える靱帯が伸びている状態で、痛みがひどくなる可能性があります。
次項を参考に、運動やタオルを使うストレッチで身体のコリを取り除きましょう。
タオルを使った背中のストレッチ
背中と腰まわりの筋肉を伸ばすストレッチで、身体が硬い方でも無理なく取り組めます。胸を張って身体を動かして、しっかり筋肉を引き伸ばしましょう。
【手順】
1. タオルの両端を両手で握り、腕を肩幅程度に広げる
2. 両腕を胸の上の高さにあげ、上半身を左右にひねる
3. 両腕をそのまま真上に伸ばし、上半身を左右にひねる
4. 2~3を10~20回程度繰り返す
タオルを使った腰のストレッチ
腰のストレッチは、床に座って行います。勢いをつけずに、ゆっくりと動いて筋肉を伸ばすのがポイントです。
【手順】
1. 両足を伸ばして床に座り、右足の裏に両手で持ったタオルをかける
2. できるだけ膝を曲げずにタオルを引き寄せ、太ももの裏側を伸ばして30~40秒キープする
3. 足を伸ばしたまま上半身をゆっくり後ろに倒し、タオルを胸に引き寄せて30~40秒キープする
4. ゆっくり戻し、左足に変えて1~3を同様に繰り返す
引き伸ばすのが難しい場合は、大きめのバスタオルを使用すると良いでしょう。
両膝を抱えるストレッチ
両膝を抱えるストレッチは、仰向けになって行います。立ち仕事などで背中や腰に負担がかかりやすい方におすすめです。背中から腰にかけての筋肉を適度に伸ばせます。
【手順】
1.仰向けに寝そべって両腕と両脚を自然に伸ばした姿勢になる
2.ゆっくりと息を吐きながら、両膝を曲げて胸のほうに近づける
3.両手で膝をかかえて、呼吸を止めずにそのまま15秒程度キープする
4.両手を膝から離して、両脚を元の位置に戻す
5.2~4を3~5回程度繰り返す
片方の膝を抱えるストレッチ
片方の膝を抱えるストレッチは、抱えない方の膝を伸ばしたままにしておくことで、骨盤前面と腸腰筋を伸ばします。立ち仕事をしている方にもデスクワークをしている方にもおすすめです。
【手順】
1.仰向けに寝そべって両腕と両脚を自然に伸ばした姿勢になる
2.ゆっくりと息を吐きながら、片足だけ曲げて胸のほうに近づける
3.曲げたほうの脚の膝を両手で抱えて、呼吸を止めずにそのまま15秒程度キープする
4.両手を膝から離して両脚を伸ばした体勢に戻る
5. 左右それぞれの脚に関して2~4を3~5回程度繰り返す
腰をひねるストレッチ
腰をひねるストレッチは、椅子に座った状態で行うストレッチです。仕事がデスクワークで座っている時間が長い方はぜひやってみましょう。
【手順】
1.やや浅めに椅子に腰かけて腰幅くらいに脚を開く
2.下半身は前向きのままで、上半身だけ左右のどちらかにひねって後ろを向く
3.そのままの体勢で呼吸を続けたまま10~15秒程度キープする
4.1の体勢に戻ってから2~3を反対側に関して同じように行う
5.1~4を10回程度繰り返す
まとめ
腰や背中が疲れたときに、関節をボキボキ鳴らすのには注意が必要です。鳴らさないと痛いと感じても、無理をしてはいけません。腰の疲れや痛みが続くときは、姿勢や生活習慣を見直しながら、無理のないストレッチで対処すると良いでしょう。
痛みが長引く場合は、整骨院での施術がおすすめです。つらい痛みは放置せず、早めに取り除きましょう。
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