なぜ朝だけばね指になるのか？セルフケア法と治療法を解説 2024年12月27日

ばね指は、指の腱や腱鞘に炎症が起きることによって、指が動かしにくく、痛みを伴う疾患です。特に朝に症状が強くなることが多く、指がカクカクして動きづらいと感じることがあります。今回は、朝にばね指が悪化する理由と、それを和らげるためのセルフケア法や治療法について解説します。

ばね指とは？朝に症状が強くなる理由 

ばね指は、手指に痛みや動かしにくさが生じる疾患です。特に朝起きたときに、指がカクカクして動かしにくく感じることがあります。このような症状が現れるのは、腱や腱鞘が炎症を起こし指を動かすときに引っかかりや痛みが生じやすくなるためです。

ばね指の症状

ばね指の症状には、指を曲げたり伸ばしたりする際に「ばね」のような引っかかりを感じたり、指がカクカクと動かしにくくなることがあります。痛みをともなうこともあり、このような状態が続くと、指を使うことが困難になり、日常生活に支障をきたすこともあるのです。

朝だけばね指になる理由

ばね指の症状が朝に強くなるのには、いくつかの理由があります。朝に痛みや引っかかりが強くなるのは、夜間に指を動かさないため、屈筋腱が血流不足となり、むくみが生じやすくなるためです。

寝ている間、指をほとんど動かさないことから、血液の循環が悪くなり、腱にむくみや炎症が起きやすくなるのです。そのため、朝起きて指を使い始めると、腱が引っかかりやすく、痛みをともなうことが多くなります。日中になると、動かしているうちに血流が改善され、症状が軽減していくことが一般的です。

朝のばね指を和らげるためのセルフケア方法

朝のばね指症状を和らげるために、自宅でできるセルフケアを実践することをおすすめします。下記では、朝のばね指を和らげるための具体的な対処法を紹介しますので参考にしてみてください。

手指を安静にする 

ばね指は、指を使いすぎることが原因で起こる腱鞘炎の一種です。指の腱がむくみや炎症を起こし、動きに引っ掛かりを感じるのです。朝起きたときに指がうまく曲がらない場合、まずは指を安静に保ちましょう。

朝、指を使わないように心がけて、しばらく安静にしておくことが、腱のむくみや炎症を抑えるために効果的です。無理に動かそうとせずできるだけ指を休ませることで症状の悪化を防ぎます。

温める 

朝のばね指の痛みや引っ掛かりを緩和するために、手を温めることも非常に効果的です。温めることにより血行が促進され、腱や筋肉のこわばりがほぐれるため、痛みが軽減します。

洗面器に38〜40℃程度のぬるいお湯を入れ、手を5〜10分間浸けると血液の循環が改善され指の動きが楽になります。この方法は、特に指の付け根や関節部分の痛みを和らげるのに効果的です。

また、温めると同時に軽くマッサージを加えると、より効果的に血行が促進されます。

軽いストレッチ 

軽くストレッチを行うことで、ばね指の症状を軽減することができます。ストレッチは、指や手首の筋肉や腱を柔軟にし、血流が改善されるとともに、引っ掛かりが軽減します。下記のストレッチ方法を試してみましょう。

・腱鞘ストレッチ

1. 手首を手の甲側に向けて軽く曲げる

2. 親指の付け根と、人差し指から小指の指の腹でリモコンや小箱などブロック状のものを挟む

3. ブロック状のものを30秒ほど力を入れながら握る

・親指のストレッチ（右手の場合）

1.右側の手首を手の甲側に軽く反らす

2.右親指の付け根を手のひらの中心に向けて曲げる

3.左親指と左人差し指で右親指に抵抗をかける

4.右親指は抵抗に負けないよう、力を入れて30秒ほど押し合う

※左手が痛む場合は逆に行う

・指のストレッチ

1. 手首を手の甲側に軽く反らす

2. 指の第一関節、第二関節を伸ばす

3. 反対側も同様に行う

ストレッチは、痛みを感じない範囲で行うことが重要です。無理に引っ張ったり、強い力を加えたりすると悪化する可能性があります。朝のばね指の症状を和らげるためには、軽いストレッチを1～2回行うだけでも十分効果的です。

また、長時間のストレッチは避けましょう。ストレッチを過度に行うと、指を使いすぎるばね指の原因と同じ状態になりかねません。ストレッチはあくまでも固まった部位をほぐすことが目的です。

以上の方法を取り入れることで、朝のばね指の症状を和らげ、快適に一日をスタートできるようになります。

ばね指の主な治療法 

ばね指の治療にはさまざまな方法があります。ここでは、専門医の受診後に行われる主な治療法について詳しく解説します。

安静

ばね指の治療で最も重要なのは、指を休ませることです。医師からは手指の使用を制限するよう指導されることが多く、過度な動きや負担を避けることが求められます。具体的には、L字シーネや装具を使って指の動きを制限することが一般的です。

また、指を休ませることで、腱の回復を促進し症状の軽減が期待できます。特に仕事や家事など日常生活で指を使うことが多い場合は、一定期間の安静が必要となります。

薬物療法

ばね指の症状を緩和するために薬物療法も有効です。特に非ステロイド性消炎鎮痛薬（NSAIDs）は、痛みや炎症を抑えるのに広く使用されています。

また、最近ではエクオール（イソフラボン代謝物）も有効な治療法とされています。エクオールは、エストロゲンという女性ホルモンに似た働きをする成分です。ホルモンバランスを整える作用があり、ばね指の改善に効果が期待できます。

理学療法

理学療法により炎症を軽減し痛みを和らげる効果が期待できます。具体的には温熱療法や電気療法、超音波などの物理療法で手指の血流を促進します。

また、運動療法も重要です。運動療法により屈筋の緊張を和らげることで、ばね指の症状が軽減され、関節拘縮の予防にもつながります。

定期的なリハビリを行うことで、指の可動域を保ち、再発防止に役立つことが多いです。

外科的治療

ばね指の症状が改善しない場合は、外科的な治療が検討されます。最も一般的なのは、腱鞘内ステロイド注射です。局所麻酔薬と併用することで、ばね指の症状を軽減できます。注射により炎症を抑え、リハビリを並行して行うことで症状改善を目指します。

また、重度のばね指の場合には手術療法が必要になることがあります。手術では、靭帯性腱鞘の切開を行い腱の圧迫を解消します。手術により指の可動性が改善され、症状が長期的に緩和されることが多いです。

ばね指が気になる場合はくまのみ整骨院へご相談ください

ばね指の症状にお悩みの方は、ぜひくまのみ整骨院にご相談ください。

くまのみ整骨院では、個別に対応したマッサージや整体、鍼施術を行っています。専門のスタッフが丁寧にヒアリングを行い、痛みの程度や症状に合わせて無理のない施術を提供していますので、初めての方でも安心して受けられます。

まとめ

ばね指は、特に朝に症状が強く現れることがあります。指の腱や腱鞘のむくみや炎症が原因ですが、動かしているうちに血流が改善され、症状が軽減していくことが一般的です。セルフケア法として、指を安静にしたり、温めたり、軽いストレッチを行うことが効果的です。

もし症状が改善しない場合は、専門医の受診をおすすめします。痛みや不安が続く方は、ぜひ専門の治療を受けて、日常生活を快適に送りましょう。