反り腰改善には立ち方が重要!正しい姿勢や対策法も紹介
「反り腰をなんとかしたい」「腰の痛みを和らげたい」と反り腰で悩んでいる人もいるでしょう。反り腰は、骨盤が歪んで反っている状態なので、普段の生活の中で姿勢を意識して歪みを緩和させることが重要です。今回は、正しい姿勢や立ち方、そのほかの改善方法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
反り腰と立ち方の関係性

反り腰と立ち方の関係性は深く、立ち方が悪いと反り腰になることがあります。
正しい立ち方は、横から見たときに耳からかかとまでまっすぐになっていて、重心が真ん中にある状態です。
しかし、立ち方が悪い人は、耳からかかとにかけてゆるやかなS字のようになっていて、重心が前後左右にずれています。
身体の重心が前の方にあると、身体は倒れないように後ろに重心をかけようとします。その結果、腰が後ろに反った状態となり、反り腰につながります。
間違った姿勢で過ごしていると、反り腰がさらにひどくなったり身体にさまざまな影響が出たりする場合もあります。これ以上ひどくならないようにまずは正しい立ち方を習得しましょう。
反り腰がもたらす不調

反り腰の状態が日常的になると、さまざまな不調が現れます。今のところ外見的な影響以外は感じていないという方も、将来的になんらかの不調に悩まされるかもしれません。
ここでは、反り腰がもたらす4つの不調について解説します。
腰痛のリスクが高まる
反り腰を放置すると、腰痛のリスクが高くなります。腰の負担を軽減するためには、背骨がゆるやかなS字の状態であることが大切です。反り腰はS字カーブが極端に崩れるため、上半身のバランスをとろうとして腰に大きな負担がかかります。
負担がかかると筋肉は硬くなり、柔軟性が低下します。腰に違和感が出たときに放置したり、反り腰状態を続けたりすると、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症を引き起こしかねません。
お腹がぽっこり出る
反り腰になると、標準体型でもお腹のあたりがぽっこり出ることがあります。お腹が出る理由は、股関節や周辺の筋肉が正しく使われておらず、緩んでいるためです。
鼠径部のあたりには、腸腰筋という腰から太ももにかけて広がる3つの筋肉があります。歩行を助ける腸腰筋は、反り腰になるとお腹に力が入りにくくなり、うまく使われないので硬くなります。
使われる機会が減れば、筋肉は鍛えられません。連動している腹筋も使われず緩むので、お腹まわりがぽっこりと目立ちやすくなります。
むくみやすくなる
反り腰は、全身のむくみにつながることがあります。反り腰は、骨盤の歪みを生じさせて血流を滞らせます。血の巡りが悪くなると余分な水分でむくみが生じるため、血行を改善することが大切です。
反り腰によって筋肉が硬くなることも、むくみを起こす原因のひとつです。反り腰は常に前側に重心がかかっている状態です。前もも、ふくらはぎの筋肉に負担がかかり、硬くなります。硬くなった筋肉も血液の流れを滞らせるため、全身のむくみにつながります。
肩こり・首こりが生じやすくなる
反り腰で姿勢が悪くなると、肩こり・首こりに悩まされやすくなります。こりは、筋肉が緊張して硬くなった状態です。反り腰で硬くなった上半身の筋肉は、血行を滞らせたり痛みや違和感が出たりと肩こり・首こりを引き起こします。
身体のバランスをとろうと、反り腰になっているときは腰や背中の筋肉に必要以上の負担がかかっています。例えばヒールなどかかとの高い靴を履いていると、常につま先立ち状態となるため、身体のバランスをとるために、背中側の筋肉は過剰に働かなくてはなりません。
過剰な負担で腰や背中の筋肉が硬くなれば、つながっている肩・首のこりが生じます。
【反り腰改善】正しい立ち方

反り腰を改善するためには、正しい立ち方を意識することが大切です。正しい立ち方ができれば、今まで使えていなかった、綺麗な姿勢を保つための筋肉が働くようになります。
最初は違和感があるかもしれませんが、毎日意識して実践することで反り腰を改善できる可能性もあるため、ぜひ取り入れましょう。
正しい立ち方は、横から見たときに耳・肩・背骨・股関節・膝・かかとが一本のまっすぐな線になっている状態です。以下のポイントを意識しましょう。
・足はかかと、親指の付け根、小指の付け根の3つに均等に体重がかかるように意識する
・つま先は少し外側を向ける
・肩の真上に耳を持ってくる
・耳が上から引っ張られているようなイメージで顔を引き上げる
・耳からかかとまでまっすぐになるように立つ
・お腹を引っ込めてお尻は締めるように力を入れる
慣れるまでは、壁に背中をつけたり鏡がある場所で確認したりしながら正しい立ち方に慣れるようにしましょう。
正しい姿勢をキープする方法

立ち方や姿勢は癖がついていることが多いため、いつの間にか元の姿勢に戻ってしまうことも少なくありません。そこで、正しい姿勢をキープするために、意識すべきポイントを2つ紹介します。
お尻やお腹に力を入れる
お尻やお腹に力を入れることで、姿勢をキープしやすくなります。重要なのは、体の表面にある筋肉ではなく、身体の中の方にある「インナーマッスル」です。インナーマッスルの中でも、特に骨盤にある「骨盤底筋群」は姿勢を安定させるための役割を担っています。
お尻を締めてお腹に力を入れるだけで骨盤底筋群が安定し、背筋も伸びるため正しい姿勢をキープしやすくなります。
肩甲骨を寄せて足は肩幅を意識する
肩甲骨が開いたままではバランスが不安定になりやすくなります。正しい姿勢をキープするために、肩甲骨を背骨に寄せて足を肩幅に開くことを意識しましょう。
肩甲骨の間にある筋肉は骨盤底筋群と同様、身体を安定させる役割があります。肩甲骨を寄せるだけでも背筋がピンとなり、身体が安定するため、正しい姿勢をキープしやすくなります。
また、足を肩幅に開くと身体が安定しやすくなります。電車の中で立っている状態をイメージするとわかりやすいです。両脚を揃えているときと肩幅に開いているときとでは、急な揺れがきても耐えられるのは後者です。このように身体が安定するように意識するだけで、正しい姿勢をキープしやすくなります。
足の指をしっかりと地面につけるようにすると、足を肩幅に開いたときにより安定するようになるので意識してみましょう。
【立ち方以外】反り腰の主な対策法

反り腰を改善するには、立ち方のほかにも気を付けたい点があります。立ち方以外の改善方法も紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。
座り方を見直す
姿勢の悪さは立ったときだけではなく、座っているときにも影響を与えます。座り方が姿勢の悪さにつながっていることが多いため、座り方も見直しましょう。
特にデスクワークをしている方は、1日の3分の1を座って過ごしていることが多いです。座り方が悪いとそれだけ長時間負担がかかっていることになるため、正しい座り方を身に付けましょう。
正しい座り方は以下のとおりです。
・椅子に深く腰掛けて背もたれには軽く寄りかかる
・背骨と首がまっすぐになるように意識する
・お尻には左右均等に体重をかける
・足は両方ともしっかりと地面につける
ストレッチをする
ストレッチをして、硬くなっている筋肉をほぐすことも改善につながります。反り腰の人は、腰の筋肉が張って硬くなっている人が多く、改善には腰や背中の筋肉をほぐすことが大切です。ここでは、おすすめのストレッチを3つ紹介します。
赤ちゃんのポーズ
ひとつ目のストレッチは、「赤ちゃんのポーズ」です。このストレッチは反っている腰回りの筋肉をほぐします。寝ながらできるストレッチなので、寝る前に取り入れるのもおすすめです。
1.仰向けになって両膝を胸の方に持ってくる
2.膝を手で押さえてさらに胸の方に引き寄せる
3.その状態を30秒間キープする
4.5回繰り返す
猫のポーズ
ふたつ目に紹介するストレッチは「猫のポーズ」です。反り腰の人は、猫背になっていることが多く、猫背だと肩甲骨の周りにある筋肉が張ってしまいます。このストレッチで肩甲骨周りをほぐしましょう。
膝に痛みがある人はクッションや布団の上で行うのがおすすめです。
1.床に両手と両膝をつけて四つん這いの姿勢になる
2.手のひらは肩の真下に置く
3.膝は肩幅よりも少し広めに開く
4.息を吐きながら、背中を丸めておへそを覗くように頭を下げる
5.肩甲骨あたりに効いている感じがしたらそのまま30秒間キープする
6.ゆっくりと最初の姿勢に戻る
太もも前側のストレッチ
反り腰の人は、骨盤の傾きによって太ももの筋肉が張っていることがあります。太ももの筋肉をほぐすことで、骨盤が立ちやすくなり反り腰の改善につながることがあります。このストレッチも仰向けになった状態からはじめます。
1.片方の膝を立てる
2.ぺたんこ座りのようにお尻のあたりに足の裏がくるようにずらす
3.30秒ほどキープする
片脚が終わったらもう片方も同じ要領でストレッチをします。仰向けで足を曲げるのがつらいという方は、後ろに手をついて身体を少し起こした状態でやってみましょう。
筋トレする
ストレッチでは、筋肉をほぐすことが重要と紹介しましたが、反り腰は筋肉が衰えているケースも多くあります。そのため、腰やお腹まわりを鍛える筋トレをするのもおすすめです。
ストレッチとあわせて筋トレも取り入れましょう。
レッグレイズ
レッグレイズは、肋骨の下から太ももにかけてつながっている腹直筋を鍛えることができます。腹直筋は姿勢を保つのに重要な役割を担っています。反り腰の人は腹直筋が衰えていることが多いので、鍛えていきましょう。
1.仰向けに寝て両方の手のひらを床にしっかりとつける
2.膝を軽く曲げて持ち上げる
3.斜め45度ぐらいまでつま先を持ち上げる
4.ゆっくり脚を下ろす
5.数回繰り返す
膝を軽く曲げる場面で、「きつい」と感じる人は、膝を少しお腹の方へ曲げると楽になることがあります。膝の角度を調整しながら無理のない範囲でやりましょう。
腹筋上部の筋トレ
腹筋上部を鍛える筋トレです。上腹部の筋肉も姿勢を維持したり、骨盤や背骨を正しい位置で安定させたりする役割があります。やり方は以下のとおりです。
1.仰向けになり体育座りのように膝を立てる
2.手のひらを天井に向け腕をまっすぐ上にのばす
3.手と腕はそのままの体勢で、上体を起こして戻す
4.15回程度繰り返す
上体を起こすときは、そのまま真上に向かって起こすように意識しましょう。
ヒップリフト
最後に紹介する筋トレは、腹筋からお尻までを一気に鍛えることができる「ヒップリフト」です。やり方は以下のとおりです。
1.仰向けになり、膝を体育座りのように曲げる
2.手のひらをしっかりと床につける
3.お尻を持ち上げる
4.20秒ほどキープする
5.5回繰り返す
お尻を持ち上げるときに肩と胸、お腹、太もも、膝がまっすぐになるように意識しましょう。仰向けになったときに腰に痛みや違和感のある方は、お尻の下にクッションを入れるのがおすすめです。
腹式呼吸をする
普段から腹式呼吸を意識することも大切です。無意識でもできる胸式呼吸は浅いのに対して、腹式呼吸は深く息を吸って吐くため、みぞおち周辺のインナーマッスルのトレーニングにつながります。
身体のバランスを保つインナーマッスルは、姿勢を安定させるためにも重要な存在です。腹式呼吸は、お腹を動かすことを意識しましょう。反り腰で胸が突き出ている状態(肋骨が広がっている状態)は、胸式呼吸になっているおそれがあります。
リラックスした状態で腹式呼吸できるように、習慣化することが大切です。
できるだけヒールなどかかとの高い靴を履かない
ヒールなどかかとの高い靴を履いている間は、常につま先立ちの状態です。長時間かかとの高い靴を履いていると、上半身のバランスをとろうとして腰に負担がかかります。
反り腰を改善するためには、できるだけかかとの高い靴を履く時間を短くしましょう。仕事や就活などでどうしてもヒールを履かなければならないときは、途中で楽な靴やスリッパに履き替えて、つま先立ちをしない時間を挟むことが大切です。
かかとのある靴を履くと、足の指が地面を掴みにくくなります。滑りにくく足に優しい中敷きや、5本指の靴下で対策して、少しでも身体を安定しやすい状態にしましょう。
まとめ
反り腰は、立ち方だけではなく筋肉なども重要です。反り腰をこれ以上進行させないためにも、ストレッチや筋トレを取り入れ、正しい立ち方や座り方を実践することが大切です。状態にあわせて、整骨院のプロなどにお任せして歪みの改善を試みましょう。
くまのみ整骨院なら、反り腰の悩みに関しても、お客様一人ひとりの状態に合わせて適切な施術を行います。反り腰改善のために日頃からできる生活習慣のアドバイスもしているため、反り腰でお悩みの方はぜひお問い合わせください。
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