首が回らない原因とは?考えられる理由と自宅でできる対処法
朝起きたときや同じ姿勢を続けたとき、「首が思うように動かせない……」と、痛みや違和感を覚えるときがあります。実際に、首が回らないことで生活に不便を感じ、辛い経験をしたことがある方はいるのではないでしょうか。
本記事では、首が回らなくなる原因と考えられる病気、そして、症状を改善させる方法についてお伝えします。
首が回らない6つの原因
首が回らなくなる原因のほとんどは、筋肉の疲労や損傷によるものです。ここでは、首が回らなくなる主な原因について、6つご紹介します。
寝違えを起こした
朝起きたときに首が痛い場合、寝違えをしている可能性が考えられます。寝違えとは、起床時に首から肩にかけて現れる痛みのことです。
睡眠中、身体の筋肉はリラックスしているため、不自然な体勢で寝ていても、無意識に寝返りを打ち、自然と首の周りに負担がかからないようにしています。
しかし、身体に合わない枕を使ったり、不自然な姿勢で寝たりすると寝返りがうまく打てず、首周りの筋肉だけに力が入ってしまい、寝違いが起こりやすくなります。 寝違えの対処法については、下記の記事で詳しく解説しています。
「寝違えは整骨院・整形外科で改善|対処法・保険適用の有無を詳しく解説」
同じ姿勢を長時間続けた
同じ姿勢を長時間続けることも、首が回らなくなる原因のひとつです。長時間、同じ姿勢を続けることは特定の筋肉だけを酷使することになり、筋肉の周りで血行不良が起きやすくなります。その結果、老廃物が溜まり、痛みが生じるのです。
特に、PCやスマートフォンなどを使うことが多いと、前かがみの姿勢になりがちです。本来は頭の重さに対し、首の骨が緩やかなカーブを描くことによって、首への疲労が軽減されています。しかし、前かがみの姿勢は、首の骨が真っ直ぐになったストレートネックと呼ばれる症状になりやすい傾向にあります。
ストレートネックになると、頭の重さを首だけで支えていることになり、通常よりも筋肉を酷使し、さらに首が回らなくなってしまうのです。
運動不足が続いている
慢性的に運動不足の方は、首に痛みが生じやすいです。運動不足でいると、筋肉が緊張状態になり血流が悪化します。首や肩の血流が悪くなると、乳酸などの疲労物質が溜まりやすくなるのです。
首周りの疲労物質が代謝されずに残ると、首や肩に強いコリが生じ、痛みとして現れてしまいます。
スポーツや交通事故で傷めた
スポーツで筋肉を酷使することも、首を痛める原因のひとつです。手足と同様に、首の準備運動をせずに激しい運動をすると、けがをする可能性があります。特に、首をひねる運動は痛めやすい動作なので、入念な準備運動が大切です。
また、交通事故に遭うと、衝撃で首が激しく前後にしなります。その衝撃により、首の筋肉や靭帯が損傷する「むち打ち」が起こることがあります。むち打ちの痛みは、事故の直後だけではなく、しばらく経って冷静になってから現れる場合もあるため、注意しましょう。
四十肩・五十肩になった
四十肩・五十肩になった結果、首が回らなくなる場合もあります。四十肩・五十肩は、主に加齢にともなって肩関節周辺の組織に炎症が生じることで発症します。
首から肩にかけて痛みやこりを感じるため、肩こりと勘違いする方も多くいますが、筋肉疲労が原因で起こる一般的な肩こりとは異なります。
特徴的な症状として、肩関節の動きが制限され、髪をとかしたり着替えたりする基本的な動作が困難になります。症状が悪化すると、痛みのために寝返りが打てなくなったり、眠れなくなったりすることもあります。
関連記事:「四十肩と五十肩の違いとは?原因や症状・痛みの改善方法」
姿勢が悪く筋肉が硬直している
猫背や巻き肩などの姿勢の悪さも、首が回らなくなる原因です。最近は、スマートフォンやPCの使用で、首が前に出た状態のまま長時間過ごしてしまう方も多くいるようです。
首が前に出た状態では、首の前側にある胸鎖乳突筋という筋肉が引っ張られます。この状態が続くと、緊張状態を起こし、首のこりや頭痛などが生じる原因になってしまいます。
首が回らない症状が出る病気
首が回らなくなる原因の多くは、運動不足や長時間同じ姿勢を取り続けることによる血行不良を理由としたコリにあります。
しかし、首には筋肉と同様に重要な神経が通っており、場合によっては命にかかわるリスクもあるので、注意が必要です。ここでは、首が回らなくなる症状が出る病気を紹介します。
首や関節などに原因がある病気
首には頸椎と呼ばれる7つの骨が存在します。加齢や事故などによって頸椎が変形すると、近くの神経を圧迫します。代表的な例としては、頚椎症や頸椎椎間板ヘルニアです。
また、これらの整形外科的疾患が見られず、検査で病因が確定できない場合は「頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)」と診断されることもあります。頸肩腕症候群とは、首が動きにくい、首が重だるい、腕がしびれるなど、首・肩・腕に生じるさまざまな症状の総称です。
頸肩腕症候群の原因は、主にストレートネックなどによって首の筋肉が緊張状態になることと考えられています。
ほかにも、首と胸の境目である「胸郭出口」の圧迫による血行不良・神経圧迫を原因とした胸郭出口症候群、脊椎後方の靭帯が骨のように固くなる難病の後縦靭帯骨化症なども首の痛みが生じる病気です。
これらの病気は、軽症ならば肩こりや首の痛み程度です。しかし、首に走っている神経を圧迫していると、握力がなくなる、手足が動かせないなどのほか、胸の痛みやしびれなどの症状も現れます。
身体の内部に原因がある病気
首の痛みの原因の多くは、血行不良によるコリによるものです。しかし、高血圧を患っていると、血行不良による首の痛みが生じることがあります。また、ストレスや寝不足などで血圧が上がることで、首の痛みにつながることもあります。
そのほか、首が回らないだけではなく、高熱や嘔吐のほか、頭が割れるような激しい痛みが伴う場合は非常に危険です。この場合の痛みは神経の圧迫や筋肉のこりではなく、髄膜炎の疑いが考えられます。
脳を包む髄膜に細菌やウイルスなどが入り込んで引き起こされる髄膜炎は、重症の場合、意識障害や全身のけいれんを引き起こし、最悪の場合は死に至るケースもあります。
首が回らない辛いときの対処法
ここでは、実際に首の痛みが現れた場合の対処法について紹介します。
急激な痛みの場合は安静にする
寝違えやケガなどの原因で首に痛みがある場合は、まずは安静にすることが大切です。首に負担をかけると、さらに筋肉を傷めてしまい、より痛みが激しくなるため、身体を横にして極力首を動かさないようにします。
身体を起こしている間は、タオルなどを首に巻き固定しておきます。また、急性髄膜炎などの場合、意識障害やめまいなどの症状が現れることもあるため、むやみに動かすことなく、まずは安静な状態を保つことが大事です。
首の周辺を温める
慢性的に首の痛みを感じているときは、首周りの筋肉が緊張して強張っていることが考えられます。首周りの筋肉が緊張している場合は、首の周辺を温めることで症状が改善することがあります。
蒸しタオルやドライヤーのほか、ゆっくりと入浴することも効果的です。身体を温めることで血行が良くなり、痛みが和らぎます。
ストレッチを行う
長時間同じ姿勢を取ることが多いと、どうしても筋肉は緊張します。長時間同じ姿勢を取ることが多い場合は、軽いストレッチを行うだけでも痛みが改善します。
例えば、首を前後左右に倒したり回したりするだけでも、首の痛みを軽減させることが可能です。ストレッチは筋肉のこりをほぐすだけではなく、筋力アップにもつながります。 ただし、激しい痛みがある場合は逆効果になるので注意が必要です。
市販薬を活用する
首やその周辺の筋肉のコリが原因で首が回りにくいときは、下記のような外用薬や内用薬の使用で症状が和らぐこともあります。
・鎮痛消炎成分(フェルビナク・インドメタシンなど)配合のプラスター(テープ・貼付薬)
・イブプロフェン配合の内服薬
また、筋肉痛・神経痛の緩和や機能維持などに役立つ、ビタミンB1・B6・B12配合のビタミン剤を飲むのも良いでしょう。
生活環境を改善する
睡眠時や仕事のときの環境が原因で首に負担がかかっていることもあるため、生活環境の見直し・改善も行いましょう。
枕の高さや敷布団の硬さなど寝具の見直し
寝具が身体に合っていないと首に負担がかかりやすくなるので、自分の身体に合った寝具を選びましょう。
例えば、枕は下記の条件に当てはまるものを使用すると、首への負担を軽減するのに役立ちます。
・布団やマットレスに対して首の角度が5度を保てる高さである
・後頭部にすき間なくフィットする
また、枕が柔らかすぎると首の筋肉が緊張しやすくなるので、よく寝違える場合は今よりも硬い枕にするのもおすすめです。
布団やマットレスの硬さも重要です。布団やマットレスが硬すぎたり柔らかすぎたりして身体に合わないと、背中のS字カーブが崩れます。
S字カーブが崩れると首・肩のコリや痛み、腰痛などが生じやすくなるため、姿勢を保ちやすい硬さのものを選びましょう。
仕事環境の机・椅子の見直し
仕事用の机や椅子の高さの見直しも必要です。身体に合う机や椅子の高さがわからない場合は、日本オフィス家具協会が公開している下記の計算式で算出した数値を目安にしましょう。
・机の高さ:身長×1/6
・椅子(座面)の高さ:身長×1/4
また、PCは画面の真ん中が目線より少し下に来るように設置すると、首への負担を抑えられます。さらに椅子に深く腰かけること、背もたれに寄りかかったり猫背になったりしないようにして、あごを引いた状態を維持することも意識しましょう。
参考:日本オフィス家具協会「安心・安全なイスの選び方」
治らない場合は専門機関に相談する
首が回らない症状は、2~3日程度でおさまることが多い傾向にあります。もし治らない場合は、整形外科などの医療機関へ受診しましょう。整形外科で重大な疾患が見つからない場合は、普段からの姿勢の悪さが影響していることが考えられます。
整骨院や整体院へ行くのがおすすめですが、続く痛みを改善するためは施術だけではなく、本方の運動や睡眠など日頃の生活の立て直しが重要です。
くまのみ整骨院では、整体などの痛みを和らげるための施術以外にも、お客様から入念なヒアリングを行っています。ヒアリングにて、生活習慣や運動習慣などの問題点を確認し、今の生活を続けた場合のリスクを伝えたうえで、症状改善のための生活習慣の見直しのアドバイスを行います。将来的に、本方が自立をして身体の管理が自分でできるように指導しています。
首が回らない、首の痛みが気になる方はぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
首には、命にかかわる神経や血管が通っています。最初は単なる痛みであっても、放っておくと重症化したり、手足のしびれやめまいなどを引き起こしたりすることがあります。
痛みが続く場合は、早めに整骨院に相談を行うか、病院へかかるなど適切な処置を行いましょう。
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