あごを上げるクセは姿勢のせい?原因と直し方を解説
家族や友人から「あごが上がっている」と指摘され、気になっている方も多いのではないでしょうか。あごが上がるのは、猫背やストレートネックなどの不良姿勢が原因です。また、ただのクセだと軽視すると、日常生活に支障をきたす可能性があります。そこで今回は、あごを上げるクセの原因や改善方法をわかりやすく解説します。
あごが上がるクセの原因は?

あごが上がるクセの原因は猫背やストレートネックによるもので、生活習慣の影響を大きく受けています。
こうした不良姿勢により脊柱(首から腰にかけて伸びている背骨)の自然なカーブが失われると、前を見ようとする際にあごが上がってしまうのです。
では、どのような習慣が原因とされているのでしょうか。以下でみていきましょう。
長時間のデスクワーク
デスクワークに集中していると、無意識に首が前に出て、あごが上がった姿勢になりがちです。このような状態が続くと、首や肩に常に負担がかかり、筋肉が緊張して固くなってしまいます。
モニターやデスクの高さによって、視線が上向きになるか下向きになるかには個人差があります。しかし、どのような姿勢であっても、長時間同じ体勢を続けると筋肉がこわばり、気づかないうちに習慣化してしまうものです。
その結果、背中が丸くなったり首のカーブが失われたりしてしまいます。
長時間のスマートフォン使用
スマートフォンを使用する際、腕を上げたままでは疲れるため、胸元やお腹のあたりで画面を見ることが多くなります。
しかし、この姿勢を長時間続けていると視線が下を向きやすく、頚椎(首の骨)本来の前方へのカーブが崩れ、まっすぐになってしまいます。
スマートフォンの使用が原因でこのようなストレートネックの状態になることを「スマホ首」といい、現代病のひとつとされています。この状態になると、上を向く際にあごが上がりやすくなってしまうのです。
合わない寝具の使用
高すぎる枕で寝ていると、あごが胸に近づいた姿勢で頭が固定され、頚椎の自然なカーブが崩れてしまいます。
日中は頭の重みを首が支えていますが、高い枕を使って寝ると、夜も首の筋肉を休ませられません。この状態では、寝ている間も首周りの筋肉には負担がかかり、緊張が続いて筋肉がこわばってしまいます。
こうした寝具を使っていると頚椎が真っすぐになり、あごが上がりやすくなります。
あごが上がるクセを放置するリスク

「ただあごが上がっているだけで、そんなに影響があるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、あごを上げるクセを放置すると、思わぬ不調を引き起こすリスクがあります。
猫背やストレートネックにより頚椎のカーブが崩れると、首周りの筋肉が常に緊張してしまいます。その結果、血流が悪化して筋肉が疲労したり、発痛物質(痛みを引き起こす物質)が滞って慢性的な首の痛みが生じたりしてしまうのです。
さらに、以下のような症状につながることもあります。
・肩こりや首の痛みに伴う頭痛
・自律神経の乱れによるめまいや吐き気
・頚椎の変形や頚椎ヘルニアなどによる手のしびれ
こうした不調は、仕事や日常生活に大きな悪影響を及ぼしかねません。「ただのクセ」と軽く考えず、早めに改善する意識をもちましょう。
あごが上がるクセを改善する方法

ここからは、あごを上げるクセの改善方法を解説します。
生活習慣を見直したり、専門家の施術やアドバイスを受けたりして、普段から正しい姿勢を意識して過ごしましょう。
姿勢に気を付ける
姿勢の基本は、立っているときも座っているときも背筋を真っすぐ伸ばすことです。天井から糸で引っ張られているようなイメージで背筋を伸ばしましょう。
デスクワークの方は、PCやスマートフォンを使用する姿勢にも注意し、画面を目線の高さに合わせて水平にしてください。
ただし姿勢を意識しすぎると、かえって肩や腰に余計な力が入りやすくなります。自然な姿勢を保つためにも、日頃から鏡で自分の姿勢を確認する習慣をつけておきましょう。
ストレッチで首の柔軟性を維持する
ストレッチで首や肩周りの筋肉をほぐし、頚椎の自然なカーブを維持しましょう。効果的なストレッチ方法を、以下で3つ紹介します。
ネックリラクゼーションのストレッチ
首をリラックスさせる方法を紹介します。
<手順>
1.背もたれ付きの椅子に深く腰かける
2.両手を後頭部に回し、指を組んで首のつけ根あたりにそっと添える
3.手に頭の重さをあずけるようにし、ゆっくりと後ろへ倒して30秒ほどキープする
4.両手で頭を支えながら、元の姿勢にゆっくり戻す
背もたれの高さは、肩より低めのものを使用しましょう。
首の後ろを伸ばすストレッチ
首の後ろを伸ばすストレッチを紹介します。左右それぞれ行いましょう。
<手順:左側を伸ばす場合>
1.肩の力を抜いて椅子に座る
2.左手で椅子の座面の端を軽くつかみ、背中が丸くならないように意識する
3.首を右斜め前に向ける
4.右手を左耳の後ろに添え、右斜め前に向かって少しずつ圧をかけて伸ばす
5.痛気持ち良い程度に伸びた位置で、10秒ほどキープする
6.元の姿勢に戻り、反対側も行う
急に強く伸ばすと頚椎や筋肉に負担がかかるため、ゆっくり行ってください。
タオルを使ったストレッチ
タオルを使った首のストレッチを紹介します。
<手順>
1.タオルの両端を持ち、首の後ろ側に軽く当てる
2.首をゆっくり後ろに倒しながら、タオルをやや斜め上に引き上げ、10秒ほどキープする
3.タオルを引き上げたままあごを喉元に近づけ、10秒ほどキープする
このストレッチにより、頚椎の自然なカーブがつくられます。
ストレートネックに効果的なストレッチをより詳しく知りたい方は「ストレートネック(スマホ首)の改善におすすめのストレッチを紹介」の記事も参考にしてください。
整体院・整骨院を利用する
正しいやり方がわからない方は、整体院や整骨院の利用も選択肢のひとつです。専門家の施術により身体の歪みが整い、猫背やストレートネックの改善が期待できます。
生活上の注意点やセルフケアの方法もアドバイスしてもらえるため、正しい姿勢を維持して過ごせ、あごを上げるクセも改善できるでしょう。
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まとめ
あごを上げるクセは、猫背やストレートネックなどの生活習慣に起因する不良姿勢が原因です。前方にカーブしている頚椎がまっすぐになるため、前を見ようとすると無意識にあごが上がってしまいます。
こうしたクセを放置すると、肩・首のコリや頭痛、めまい、吐き気などの症状が現れ、日常生活に支障をきたしかねません。特に、手のしびれが出る場合には頚椎の神経に影響を与えている可能性があるため、早めに整形外科を受診しましょう。
また、あごを上げるクセを直すには、日頃から正しい姿勢やストレッチの習慣をもって過ごすことが大切です。
くまのみ整骨院では、お客様一人ひとりの状態に合わせて丁寧なカウンセリングと施術をしています。また、自宅でもできるセルフストレッチ方法をお伝えし、正しい姿勢に導きます。姿勢改善にお困りの方は、ぜひくまのみ整骨院へご相談ください。
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